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「･･･ねぇ、話って何」
Aを部屋に入れ、俺は鍵を閉めた。
そして俺のベッドに座った彼女の肩を強く押して俺は上に覆い被さるように乗っかった。
戸惑っているAの言葉も全部無視して強く捻ったら折れるんじゃないか、と思われるくらいの細いAの手首を掴んで逃がさないようにする。
「Aは･････誰が好きなん」
小さく、俺はAに呟く。Aは目を丸くして驚いた。
「…そんなの、鬱くんに決まってるでしょ」
「じゃあなんで浮気なんか」
「だから！･･･だからそれは、鬱くんが浮気して、私はそれを目撃して悲しくて、悔しかったから！全部･･･鬱くんのせいなんだよ？」
「ははっ…じゃあ、俺ら、両思いなんやん。やのになんでこんなにすれ違っとるん？おかしいやろ」
Aは目尻に涙を溜め、静かに一筋の涙を零した。彼女の透き通るように綺麗な瞳には光を失った深海色の俺の瞳が映っとって。
「俺は…Aが好きやねん。ほんまに、嘘じゃあらへん」
「…何、今更。遅いよ。私だって、鬱くんのこと好きなのに」
「･･･ごめん、やけどこれからは絶ッ対に浮気なんかせぇへんし、A以外の女なんか1ミリも興味あらへんから」
Aにそう約束をして小柄な彼女の体を抱きしめる。するとAの方からもそっと、抱きしめてくれた。
「･･･本当に、浮気しない？」
「おん。約束するわ」
Aはふわり、と柔らかく笑って泣きながらも笑顔を見せてくれた。
やっぱり彼女のその笑顔が一番俺は好きやなって。
「･･･やからな、A」
「うん？」
「Aも･････
浮気せぇへんよな」
そして見たのは彼女の狂気的な瞳やった。
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作者名：人形傀儡 x他7人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/setting.php
作成日時：2022年7月25日 16時
