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二十輪 ページ27

「あー、Aちゃん?俺の分も頼まァ」

「はい、分かりました」


3人分の答えを聞いてから、ゼリーとスプーンをお盆に乗せ、私は再び部屋に戻ってくる。

「どうぞ」

「わあい!A、ありがとアル!」

「ありがとうございます」


皆さんはそう言ってゼリーを口に運ぶ。

「久し振りに作ってみたのですが……どうですか?」

ドキドキしながら応えを待っていると、皆さんは口々に褒めてくれる。


「久しぶりに作ったんですか?
全然そんなの分からないですよ!
とても美味しいです!」

「おー、普通に美味ェぞ?
よくできてんじゃねェか」

「本当ですか?良かったです……」


ホッと息をついていると、新八さんが凄い勢いでゼリーを食べていた神楽ちゃんに言った。

「神楽ちゃん、そんなに慌てて食べなくても誰も取らないよ」

「だってメチャクチャ美味しいアル。
だから仕方ないネ」

「ありがとう、神楽ちゃん」



神楽ちゃんに笑顔で返すと、坂田さんが尋ねてきた。

「っつか、Aちゃんはいつまでいてくれるの?」

「夜ご飯の材料も買ってきたので、それを作ったら帰ろうかと思っています」

「え?そんなに遅くまでいてくれるんですか?」

素直に答えると、私の言葉を聞いた新八さんは眉根を寄せる。

「女性にあまり遅い時間にかぶき町を歩かせるのは心配ですね……」

「あー……じゃあ、俺が原チャで送ってくわ」

「え?でも……」


坂田さんは、風邪で寝込んでいるのに。

坂田さんの気遣いを嬉しく思いながらも、私は丁寧に断りを入れる。


「お気遣いは嬉しいですが……大丈夫ですよ。
そんなに遅くならないようにしますから」

「でも、やっぱり心配アル……。
銀ちゃん、送ってってあげるヨロシ」

「……あー……」

神楽ちゃんが坂田さんに言うと、坂田さんはふと何かに気が付いたように目を瞬く。

「案外大丈夫かもよ?」

「ちょっ、銀さん!?」

「何言ってるアルか銀ちゃん!
Aに何かあったらどうするネ!」


「大丈夫ですよ、神楽ちゃん、新八さん。
心配してくれてありがとうございます」


そう言って、私はまだ納得していなさそうな神楽ちゃんと新八さん、坂田さんから食器を受け取り、部屋を後にした。









3人のところから引き上げた私は、早速夜ご飯の準備に取り掛かる。


うどんを茹でたりしているうちに、ピンポーン、とチャイムが鳴った。

(誰だろう)


勝手に出るのも憚られ、動けずにいると。

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設定タグ:銀魂 , 沖田総悟 , 坂田銀時   
作品ジャンル:アニメ
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赤羽@美羽(プロフ) - あやさん» いつも読んでくださりありがとうございます!そういうことを言っていただけると、とても嬉しいです!創作意欲につながります!更新頑張ります! (2019年6月20日 7時) (レス) id: 8b3b438a89 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - お久しぶりです!更新ありがとうございます!いつも楽しく読ませていただいてます。土方さんと一緒にいる主人公ちゃんを見て怒る沖田さん。主人公ちゃんに優しい沖田さん好きなのでこれからも楽しみです! (2019年6月19日 19時) (レス) id: 98522d48ea (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:赤羽@美羽 | 作成日時:2019年3月28日 16時

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