三十六輪 ページ38
私も気持ちを伝えなければと、心の中にある想いを全力で整理して言葉を紡ぐ。
「私も、幸せだよ……！
ミツバ姉が一緒にいてくれて……。
私の、お姉ちゃんになってくれて……。
嬉しかった……！」
今なら、普段は照れ臭くて言えないようなことも、言えるような気がした。
「……ミツバ姉、私も、大好きだよ。
大好き。凄く好き。
優しいミツバ姉が、大好きだよ……！
だから……！」
『最後みたいに、言わないで』
その言葉は、ミツバ姉に届いたのか。
……きっと、届いたんだと思う。
だって、ミツバ姉が言ってくれたから。
頭を撫でながら、言ってくれたから。
「ありがとう。
……泣かないで、Aちゃん。
私、Aちゃんの……笑顔が、見たい」
……ミツバ姉に頭を撫でてもらうのが好きだ。
お兄ちゃんの大きくて暖かい手も好きだけれど、ミツバ姉の手はもっと好き。
お兄ちゃんみたいに、私の頭をすっぽり覆えるほど大きくないけれど、ミツバ姉の優しい体温が伝わってくる手が。
愛情が伝わってくる手が、好き。
そんなミツバ姉の手を取り、私は自分の頬に押し当てる。
……こんな不吉なこと考えたくないけれど。
今ミツバ姉の体温を感じておかなければ、もう二度とミツバ姉の体温を感じることなさができないと、理解してしまった。
……ミツバ姉の手は、初めて会った時より細かった。
……けれど、いつも私の頭を撫でてくれた手と同じく、とても暖かい手だった。
ミツバ姉の体温を感じながら、精一杯私は笑みを作る。
……ミツバ姉が見たいと言ってくれた笑顔を。
ミツバ姉は私の笑顔を見ると嬉しそうに微笑んだ。
「……ありがとう、Aちゃん……。
……やっぱり、Aちゃんには……笑顔が……似合う……ゎ……」
そう言って目を閉じたミツバ姉に私は酷い焦りに襲われる。
「っ……ミツバ姉……」
(まだ、そーくんたちが帰ってきてない……！)
慌てて呼吸を確認する。
(……良かった……)
ミツバ姉の息遣いに安堵する。
(……そーくん、早く戻ってきて……)
……私、不安で押しつぶされちゃいそうだよ……。
.
暫くするとそーくんたちは戻ってきた。
そーくんはお医者様の話を聞いて目を見開き、俯いたまま集中治療室に入ってきた。
(……二人きりの方が、いいよね)
そう判断した私が出て行こうとすると、そーくんに呼び止められる。
「……A」
「……？」
振り返ると、そーくんは言った。
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あや(プロフ) - 赤羽@美羽さん» 受験お疲れ様でした！ (2019年3月1日 0時) (
レス) id: a0e0346a06 (このIDを非表示/違反報告)
赤羽@美羽(プロフ) - あやさん» ありがとうございます！受験が終わりましたので、どんどん更新していきたいと思います！ (2019年2月28日 19時) (レス) id: 8b3b438a89 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - 赤羽@美羽さん» お忙しい中更新ありがとうございます！受験頑張ってください！これからも楽しく読ませていただきます。 (2019年2月11日 19時) (レス) id: a0e0346a06 (このIDを非表示/違反報告)
赤羽@美羽(プロフ) - あやさん» コメントありがとうございます！もうすぐで受験が終わるので、そうしたらもっとテンポよく更新できるようになると思います！これからも読んでいただけると嬉しいです！ (2019年2月11日 16時) (レス) id: 8b3b438a89 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - 初めまして。沖田さんが好きで読ませていただいています。更新ありがとうございます。ミツバ篇好きな話なので、これから主人公ちゃんもどうなるか楽しみです！ (2019年2月10日 12時) (レス) id: a0e0346a06 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤羽@美羽 | 作成日時：2018年11月18日 2時
