四十一輪 ページ43
ミツバ姉のお通夜とお葬式は粛々と行われた。
お葬式の日は天国が見えるんじゃないかと思うほどの快晴だった。
ミツバ姉が青い空の向こう側から見てくれているような気がして、また胸が締め付けられる思いがした。
お通夜にもお葬式にも、真選組の隊士の方々は全員参列してくれて、武州からも、ご近所の方々がわざわざ江戸まで来て参列して下さった。
武州の方々は、私に対する優しい言葉をたくさんかけてくれた。
その沢山の言葉に胸があたたかくなるものの、やはり寂しく、心にぽっかりと穴が空いたような心地は消えてはくれなかった。
(……ミツバ姉)
遺影のミツバ姉は、生前と変わらず優しく微笑んでいる。
お坊さんのお経を聞いていると、ミツバ姉のあの微笑みはもう見ることができないことに実感が湧いてしまう。
悲しくて悲しくて、ずっと泣いていた私の背中を、お兄ちゃんは優しく摩り続けてくれた。
.
ミツバ姉のお葬式が終わった次の日。
武州にある、代々沖田家が眠るお墓に埋葬されることになったミツバ姉だったけれど、お兄ちゃんが今日は仕事があるからと、武州に帰るのが明日になり、私は時間を持て余していた。
……あれから変わらず、十にぃもそーくんも元気がない。
十にぃはなるべくいつも通りに振舞っているつもりなんだろうけれど、どことなく元気がない。
具体的に言えば……(山崎さん曰く)いつもよりご飯にかけるマヨネーズの量が少なかったり、(原田さん曰く)いつもよりタバコの消費量が多かったり。
後は、声に張りがなかったり。
でも、十にぃは決して私たちの前で泣かなかった。お葬式の時ですら。
けれど、その姿がより十にぃの悲しさを象徴している感じがした。
そーくんはもっと顕著だった。
誰とも目を合わせようとしないし、(人のことはあまり言えないけれど)ご飯も一人前分しっかり食べていない。
部屋を覗いてみても、寝転がって空虚な瞳で空を見つめているだけだった。
見兼ねたお兄ちゃんが、外の新鮮な空気を吸ってくるように言わなければ、そーくんはずっと部屋で空を見上げていたのかもしれない。
そーくんも、お葬式では泣かなかった。
でも、ずっと俯いたままで、その日はそーくんの顔を見ることができなかった。
どうやら2人はお兄ちゃんから休暇を貰ったらしく、今日は屯所にはいなかった。
特にやることもない私は、ふらりと江戸の街に出てみた。
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あや(プロフ) - 赤羽@美羽さん» 受験お疲れ様でした！ (2019年3月1日 0時) (
レス) id: a0e0346a06 (このIDを非表示/違反報告)
赤羽@美羽(プロフ) - あやさん» ありがとうございます！受験が終わりましたので、どんどん更新していきたいと思います！ (2019年2月28日 19時) (レス) id: 8b3b438a89 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - 赤羽@美羽さん» お忙しい中更新ありがとうございます！受験頑張ってください！これからも楽しく読ませていただきます。 (2019年2月11日 19時) (レス) id: a0e0346a06 (このIDを非表示/違反報告)
赤羽@美羽(プロフ) - あやさん» コメントありがとうございます！もうすぐで受験が終わるので、そうしたらもっとテンポよく更新できるようになると思います！これからも読んでいただけると嬉しいです！ (2019年2月11日 16時) (レス) id: 8b3b438a89 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - 初めまして。沖田さんが好きで読ませていただいています。更新ありがとうございます。ミツバ篇好きな話なので、これから主人公ちゃんもどうなるか楽しみです！ (2019年2月10日 12時) (レス) id: a0e0346a06 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤羽@美羽 | 作成日時：2018年11月18日 2時
