【Apex夢】狩人と従者【ブラッドハウンド】

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2週間ほど前のことだった。

オクタンから紹介してもらったハウスメイドは、前の主人の計らいでメイドの派遣会社に所属していることが分かった。これも単にオクタンの人脈のなせる情報網のおかげである。


「…助かる。ではその派遣会社に行けばいいのだな。」

「いや待て、話はまだおわらねぇ。
なんでもそのメイドは仕えてた爺さんの財産をネコババしたとかで1年前から謹慎食らってるんだと。」


「……それは困るな。盗まれる程勘は悪くないが。」


「アンタならスリの常習犯をメイドにしたって大丈夫だろ。だがな、それは遺された一族に嵌められたって噂もあるんだ。10年1人で爺さんに仕え続けて孫同然に気に入られてたって話だ。だから自分が死ぬ間際にわざわざメイド派遣会社に滑り込ませたってわけよ。
そのあと爺さんが大半の財産をメイドにやろうとして、それを許せない一族が……って話だ。どっちを信じるかはアンタ次第だぜ。」


「なるほど。いい情報だ、ありがとう。」


「俺はそのメイドに実際にパーティー会場であった事があるが、なかなかいい。器量もいいし、仕事もよく出来る。なんてったって1人でデカい屋敷を切り盛りしてたんだぜ？俺は正直あの女が財産をくすねたとは思えねぇな、爺さんの生前から色々与えられてたらしいしよ。」



悪事を働いたかもしれないとのことで謹慎していたというのは気がかりだがオクタンがそこまで薦めるのなら悪い人ではないのだろう。
私はすぐに派遣会社に連絡を取り、謹慎をしていたからか破格の条件の彼女を指名して雇用手続きをした。




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