track35 ページ37
萬屋ヤマダを出たその足でAはシブヤへと向かった。
ごちゃごちゃしたシブヤらしい街並みを進み、なんとか飴村乱数の事務所に到着することができた。
事務所の名前を確認し、すりガラスのお洒落な扉の横のインターホンを押す。
「こんにちは、私萬屋ヤマダさんから仕事を委託されました、宝生Aと申します。飴村様はいらっしゃいますか？」
事務所の電気はついているが応答がない。
不審にと思いドアノブをそっとひねるとスッとそのまま開いてしまった。
鍵のかけ忘れだろうか。なんだかカラフルすぎる事務所の中に入るのはためらわれたが、奥のソファに誰かが寝転がっているようだった。
「あの、すみません、勝手に入ってしま……、」
ソファの上には見覚えのある人影があった。
乱数「あ…おねーさん、なんか会ったこと……あったよね…。ちょっと、ごめん…朝から調子悪くてさ……。」
「だ、大丈夫ですか？！」
顔が赤く染まりぽーっとした虚ろな目でこちらをちらりと見やった乱数はどう見ても大丈夫ではなかった。
「病院には？行きましたか？行ってないなら今タクシーを、」
乱数「嫌だ……病院にはいかない……。」
なにを子供のようなことを言っているんだと思ったが何かを訴えるような目で彼はじっと見つめてくる。
「…分かりました。誰か看病してくれそうな人に連絡はしましたか？」
乱数「…みんな今日はお休みだし…ッケホ、げんたろーとかだいすに…うつすわけには…。」
「そうですか…。じゃあ何か食べるものと薬買ってきますから、少し待っててください。」
乱数「いいって…寝てれば治るからさ………。」
「悪化するだけですよ、いってきますからね。」
物言いたげな乱数に近くの毛布をかけてやり、Aは足早に事務所を出た。
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千(プロフ) - オーキッドさんなりのこだわりが感じられ中々定まらないのはそれだけオーキッドさんの小説への思いからだと思います。生意気な事書いてすみません。でもそれだけ大切なんだと私は思いました。感想だけで申し訳ありません (2019年5月20日 21時) (
レス) id: aa8fcb4cab (このIDを非表示/違反報告)
千(プロフ) - こちらこそ温かいコメントありがとうございます。無理せず更新頑張って下さい。楽しみにしてます。又こちらこそよろしくお願いします。夜遅くに失礼致しました (2019年5月19日 23時) (レス) id: aa8fcb4cab (このIDを非表示/違反報告)
オーキッド(プロフ) - 千さん» コメントありがとうございます、お優しい言葉かけに感謝いたします。これからもよろしくお願いいたします。 (2019年5月7日 15時) (レス) id: 500cf8b735 (このIDを非表示/違反報告)
千(プロフ) - この後凄く気になります。楽しみしています。無理しないでくださいね。更新楽しみに待ってます。 (2019年5月6日 23時) (レス) id: aa8fcb4cab (このIDを非表示/違反報告)
オーキッド(プロフ) - 夜桜 奏さん» コメントありがとうございます。素敵なお話だなんて嬉しいお言葉、感謝いたします。これからもよろしくお願いいたします。 (2019年5月6日 23時) (レス) id: 500cf8b735 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：オーキッド
| 作成日時：2018年12月2日 23時
