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到着した店にはまだ夕飯には早い時間ということもあり客は少ないようだった。
理鶯「銃兎はあと30分もあればつくそうだ。先に飲み物だけでも頼もう。」
「…理鶯さん手慣れてますね。」
理鶯「?」
ドアを開ける仕草、席までの誘導、メニューの見せ方、どれをとっても《レディーファースト》が垣間見える。
整った顔立ちでその仕草をするとなると大変様になる。
店員「お先にドリンクの注文お伺いいたします。」
左馬刻「…テキーラ、ロック。」
理鶯「ウォッカをストレートで。」
「スクリュードライバーをお願いします。」
店員「かしこまりました。失礼致します。」
店員が去り、左馬刻が煙草をふかし始めた。
飲み物が運ばれ、口をつけようとするとレストランの扉がカランカランとベルの音を立てて開いた。
銃兎が来るにしては早いと思いながらそちらをちらっと見やるとそこには見慣れた人影が3つ。
位置的に2人には見えていないのだろう。
理鶯「知り合いでも来たか?」
「えぇ、仕事仲間の方が。…そういえば碧棺様もご存知なのでは?」
左馬刻「……あ?」
「元TDDのチームメイトの…一郎くんですよ。ほら、ご兄弟もいっ、っひゃぁ?!」
ガタンッとものすごい音を立ててテーブルが揺れた。
幸い飲み物のグラスは手に持っていたため何も溢れなかったが、いきなりのことに情けない声が出てしまった。
「な、何ですか急に…。」
一郎「おっ、A!なんだ偶然だな!お前も来てたの………チッ。」
一郎がAの姿に気づきへらっと笑いかけてきたのも束の間、すぐに眉は険しくひそめられ、おまけに舌打ちまで聞こえる始末。
左馬刻「おい宝生、てめえなんでこんなやつと仕事仲間なんだ。」
「…たまに手伝うことがあるだけですよ、二郎くん、三郎くん、久しぶりね。」
二郎「Aさん、うっす、この前も差し入れありがとうございました。」
三郎「こんばんは。……なんでAさんみたいな人がこんなヤクザと軍人なんかと……?」
「碧棺様と仕事の契約を結んだからよ。今日はたまたま一緒に食事に来たの。」
なんとなく空気がひりついている気がする。なぜこんなにも左馬刻と一郎は険悪なのだ。2人は元チームメイトだろうに。
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※お酒は20歳になってからです!!
20歳の方はスクリュードライバーが私のオススメなので飲んでみてください。
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千(プロフ) - オーキッドさんなりのこだわりが感じられ中々定まらないのはそれだけオーキッドさんの小説への思いからだと思います。生意気な事書いてすみません。でもそれだけ大切なんだと私は思いました。感想だけで申し訳ありません (2019年5月20日 21時) (レス) id: aa8fcb4cab (このIDを非表示/違反報告)
千(プロフ) - こちらこそ温かいコメントありがとうございます。無理せず更新頑張って下さい。楽しみにしてます。又こちらこそよろしくお願いします。夜遅くに失礼致しました (2019年5月19日 23時) (レス) id: aa8fcb4cab (このIDを非表示/違反報告)
オーキッド(プロフ) - 千さん» コメントありがとうございます、お優しい言葉かけに感謝いたします。これからもよろしくお願いいたします。 (2019年5月7日 15時) (レス) id: 500cf8b735 (このIDを非表示/違反報告)
千(プロフ) - この後凄く気になります。楽しみしています。無理しないでくださいね。更新楽しみに待ってます。 (2019年5月6日 23時) (レス) id: aa8fcb4cab (このIDを非表示/違反報告)
オーキッド(プロフ) - 夜桜 奏さん» コメントありがとうございます。素敵なお話だなんて嬉しいお言葉、感謝いたします。これからもよろしくお願いいたします。 (2019年5月6日 23時) (レス) id: 500cf8b735 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:オーキッド | 作成日時:2018年12月2日 23時