track13 ページ14
「観音坂さんは一郎くんといい飴村さんといい元TDDの方とお知り合いなんですね。」
独歩「…知り合いというか……顔見知り程度ですよ。ディビジョン同士で顔合わせしたことがあるくらいですし…。」
「……ディビジョン…？観音坂さんもしかしてどこかのチームに所属しているのですか？」
そういうと彼は少し驚いたように目を見開いた。
独歩「い、一応シンジュクディビジョンの代表チームに……。一郎君を知っていたので存じ上げているとばかり思っていました。」
「そ、それは失礼しました。全く気付きませんでした…。あまり…ディビジョンバトルは好きではなくて……、昔のTDDしか認知しておりませんでした…。」
まさか自分の住んでいるディビジョンの代表チームの一員だとは思わなかった。
自嘲気味に大丈夫ですと笑う独歩に再度謝る。
独歩「ところで……ディビジョンバトルが嫌いというのは……？女性にとってはあれは娯楽だと思っていましたが…。」
「こんなことチームに所属している観音坂さんにいうことではないとは思いますが……。あんなバトルはただ男性を見下した女の遊興にすぎません。男尊女卑をよくないこととしていたのに女尊男卑の世が許されるのか私にはわかりかねます。
男性だって女性と対等であるべきなのに、この国は、……すみません、…熱くなってしまいました。」
独歩のぽかんとした顔が目に入り我に帰った。
女性にとってこの国は理想郷だろう。
女であるだけで得ができ、女として生まれただけで生きやすくなる。
しかしどうしても私は、この世界は狂っていると思ってしまう。
独歩「…本当に宝生さんは、いい人、なんですね。」
「…はい？」
今度はこちらがぽかんとしていると彼は微笑みを浮かべた。
独歩「俺なんかを助けてくれたことももちろんですが……、女性でそのように仰る方を初めて見ました。」
「………当たり前のことですよ。この国はいつからかおかしくなってしまったんです。」
冷たくなった夜風が肺に入り込み、頭を冷やしてくれる。
憂いを帯びた目が見つめるのは高くそびえ立つ無機質な壁_____、この狂った世界の象徴だった。
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千(プロフ) - オーキッドさんなりのこだわりが感じられ中々定まらないのはそれだけオーキッドさんの小説への思いからだと思います。生意気な事書いてすみません。でもそれだけ大切なんだと私は思いました。感想だけで申し訳ありません (2019年5月20日 21時) (
レス) id: aa8fcb4cab (このIDを非表示/違反報告)
千(プロフ) - こちらこそ温かいコメントありがとうございます。無理せず更新頑張って下さい。楽しみにしてます。又こちらこそよろしくお願いします。夜遅くに失礼致しました (2019年5月19日 23時) (レス) id: aa8fcb4cab (このIDを非表示/違反報告)
オーキッド(プロフ) - 千さん» コメントありがとうございます、お優しい言葉かけに感謝いたします。これからもよろしくお願いいたします。 (2019年5月7日 15時) (レス) id: 500cf8b735 (このIDを非表示/違反報告)
千(プロフ) - この後凄く気になります。楽しみしています。無理しないでくださいね。更新楽しみに待ってます。 (2019年5月6日 23時) (レス) id: aa8fcb4cab (このIDを非表示/違反報告)
オーキッド(プロフ) - 夜桜 奏さん» コメントありがとうございます。素敵なお話だなんて嬉しいお言葉、感謝いたします。これからもよろしくお願いいたします。 (2019年5月6日 23時) (レス) id: 500cf8b735 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：オーキッド
| 作成日時：2018年12月2日 23時
