15 ページ18
*刀剣男士サイド*
=========================
五虎退が走りながら広間に飛び込んできたのは昼を過ぎた頃だった。
五「あっ、あのっ。あの女の人が料理を作れる人を連れて来いって………」
一期「五虎退…?!まさかあの女になにかされたのか?!!!」
一期一振が顔面蒼白で五虎退のもとへ駆け寄る。
五「いえ…なにもされていませんよ、一兄」
燭「ふーん、僕たちに料理をさせようっていうんだ。あの子。やっぱり道具として僕らを見てるんだね。」
前の主に料理をさせられたことを思い出す。
その主は自分の分しか作らせずたまに一杯の米を与えるだけだった。
歌仙兼定が立ち上がり、燭台切の肩に手を置いた。
歌「行こう。僕たちのことでしょ、料理出来るのって。僕らが拒否すればいい話だ。」
燭「…そうだね。ちょっと行ってくるよ。」
一期「私も行きます。…よろしいですかな?」
燭「もちろん。」
五虎退が一期の手を引いて足早に調理場へ向かう。
早く行かなければきっと叱られてしまうと思ったのだ。
五「つ、連れてきましたぁ。」
「お疲れ様です。お早いですね。」
のれんの向こうから女の声がする。
意を決して中へ入ると女が洗い物をしていた。
「あ、燭台切光忠様。料理できるんですね。
えーっと、一期一振様と…歌仙兼定様…でしたっけ、来ていただいてありがとうございます。」
燭「前置きはいいから。僕らに命令しようとしてるのかもしれないけど、無駄だよ。君の言うことには従わない。」
「………?まあ主従関係を結んでいないから当然ですね。」
すっとぼけたその顔が本当にイラついた。
どうせ料理を作れという命令だというくせに。
「政府の方から食材を支給してもらいました。今日の夕方にはここの掃除も終わるのでそうしたら作ってくださいね。」
歌「…嫌だ。僕たちは作らないよ。」
「えぇっ………。毎食おかゆでもよろしいんですか?」
燭「勝手にすれば??」
「じゃ、じゃあ今日の夕飯はおかゆになりますね。あんまりたいしたものは作れませんけど待っていてください。」
なんだか会話が食い違っている気がする。
五「あ………あのぅ、あなたは僕たちに作ろうとしてくれてるんですか………?」
「当たり前ですよ。でも私は料理苦手ですので五虎退様に呼んでいただいたのです。」
フライパンについた泡を流しながら女が淡々と述べた。
842人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「刀剣乱舞」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
真梨歌 - すみません、誤字報告?です!蛍丸の一人称が僕になっていました!蛍丸は"俺"なので訂正よろしくお願いします。とても面白いので、更新頑張ってください! (2019年2月26日 20時) (レス) id: 86c3faaeec (このIDを非表示/違反報告)
菜希@水松(プロフ) - オーキッドさん» よかったです!!! ありがとうございます!!! 勿論、作品名と作者名は載せます!!! (2015年12月23日 12時) (レス) id: 60c9464f5e (このIDを非表示/違反報告)
オーキッド(プロフ) - 菜希@水松さん» おお!!!いいんですか!よろしくお願いします!作品名と作者名掲載していただければ嬉しいです〜〜 (2015年12月23日 9時) (レス) id: ac6634c0b5 (このIDを非表示/違反報告)
菜希@水松(プロフ) - (続き)もし嫌なら、無理は言いません。 よかったら、検討してみてください。 是非、よろしくお願いします! (2015年12月22日 22時) (レス) id: 60c9464f5e (このIDを非表示/違反報告)
菜希@水松(プロフ) - 初めてまして、菜希です。 凄く面白いです!!私は刀剣乱舞はあまり知らないのですが、分かりやすく、そして読みやすいです!! 今度、『おすすめしたい小説』というのを作りたいと思っています。 そこで、もし宜しければ、この作品を掲載しても宜しいでしょうか……? (2015年12月22日 22時) (レス) id: 60c9464f5e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:オーキッド | 作成日時:2015年10月14日 16時