#6【泡沫】 ページ9
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「__そこの でか豚と巨人族の女!! 止まれーい!!」
同行する事を皆に伝え 次の目的地を検討していた時、唐突に 無骨な男の声が響く
どうやら王国聖騎士(バン曰く見習い)が尋問を行っているらしい
今は団長が応対している。一応王国聖騎士である私は店の奥に隠れているようにと指示された
「奥に居る人間も全て表に出ろ!!」
……これは中々面倒臭い
メリオダスは酒場として通しているようだし…もし聖騎士とバレたとしたら 客を装うべきか
「…検問ご苦労様です」
「何故コソコソ隠れた!? お前はどういった関係だ!!」
どうやら私が聖騎士だと分からないようだ…馬鹿で助かった
「こっちも うちの店員だよ!! 人手は多くないと大変だからな!」
…これは苦しすぎでしょう。幾ら何でも。
と、思ったのだがやはり彼らは救いようのない馬鹿のようで
「よーし 通れ!!」
漸く通行を許可された直後、ディアンヌが突然メリオダスを持ち上げる
「ありがとう団長ぉ〜〜!!!_」
ディアンヌのその不用意な発言によって、聖騎士達に再び疑われてしまったようだ
「あーあ、うちにも馬鹿が1匹…」
「……みたいね」
正に一触即発、といった状態の時…黒い影が聖騎士を襲った
「あわわ…やべぇよありゃ…黒妖犬だぜ…!!」
「…この子、私の感覚が正しければ…彼の…」
私の感覚が正しければ…この子は〈怠惰の罪〉キングの飼い犬だった。飼い犬が襲ってくるという事は、恐らく主である彼が関わっているのだろう
…キングは〈七つの大罪〉を抹殺したい? かつて共に戦った仲間を? まさかそんな___
“前々からあんたの事、気に入らなかったんだよ…っは、良い気味だな”
“酷い…酷いよ……信じてたのに!!!”
“バーカ、勝手に信じてんじゃねーよ。この……‘化物’!!!!”
「__ッァ、は……ハァ…ハァッ」
酸素を上手く取り入れられない。くるしい、くるしいよ。肺がヒューヒューと隙間風のような音をたて、悲鳴を上げている
「A様…だ、大丈夫ですか?」
「ぁ…はッ……やだ、やだよやだよやだよッ…ひとりは くるしいよッ…!!!」
「A様…!! 黒妖犬ならもう…」
「ごめんなさいごめんなさい!! 私は化物だけど…頑張るからっまだ使えるから! どくものめる し ひともころせるし もうなかないからッ、だからあッ……ひとりにしないでよお…!!」
崩 壊 の 足 音 に 私 は 独 り 怯 え 続 け る の
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作者名:*てぃあ* | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kariya652/
作成日時:2015年3月25日 12時