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そしてやって来た、露天風呂。
四人は、風呂場に入った瞬間一斉に動きを停止した。
なぜなら、
「おやっ、これはこれは皆様お揃いで」
普段なら温かで疲れを取ってくれる温泉に、
疲れ、ストレス······その他もろもろしか振り撒かない
厄介すぎる疫病神。もといパカが浸かっていたからである。
······スーツのままで。
「なんでテメーがいんだ！ つかスーツ脱げやコラ!!」
アンヤが現実に目を逸らすこともなくそう突っ込んだ。
レオなら確実に速やかにその場から出ていってしまうだろう。
そんな流石という風なツッコミに対し、パカはゾッとしたように
己の体を抱きしめる。
「く···駆堂様はワタクシの裸体に興味がおありで···?」
「うぜーーーー!!! 何ちょっと引いてんだ!!」
うざい。ただひたすらにうざい返答。
怒りにこめかみをひくつかせながらアンヤは
ストレス、イライラ、怒り等々を発散するように叫ぶ。
「おい！ オレやだぞ！ こいつの残り湯につかるの！」
「いいパカダシとれてまっせー」
「うっぜーーよ沈めよ永遠に」
······何をしようがうざいらしい。
そんな嫌がる三人を横目に、アカツキはシャワーの方に行くと
湯を出してわっしゃわっしゃと手早く頭と体を流し、
温泉につかるパカに話しかけた。
「パカさん、お隣いいですか」
「はいはいもちろん。
ワタクシと入出様の合わせダシですね···」
「おいなんかやめろ」
ツッコミは気にせずアカツキはとぷん、と湯につかり
気持ちよさそうにはぁーーーーと息を吐き出す。
「アカツキ、平気か? どっかかゆくなったりしてこねーか?」
「超気持ちいーですよ〜」
「とことん失礼ですね駆堂様は···。
······よい子の入出様にとっておきの情報を教えてあげましょう」
「え? やったー。なんですか?」
にこにこと聞くアカツキにパカはご機嫌に答える。
「フフ···機密事項ゆえお耳を拝借···」
パカの言葉に三人の間に緊張が走った。
まさか···この街に関する重大な秘密···?
いやー···次のゲームの攻略法くらいじゃねェか。
んなもんよりヘンタイ家畜野郎の弱点聞き出せ！
様々な思惑が飛び交う中聞こえて来たのは······
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作者名：花藺 | 作成日時：2017年11月8日 19時
