Game ex〔HOT LIMIT〕 ページ2
〈レイナside〉
「アンヤ君、レオさん、知ってます? 30階に露天風呂あるの」
マンイーターとの戦いを終えた僕らは今日の朝、
ようやく食糧庫から脱出した。
僕、入出君、駆堂君の三人は入出君の部屋で寛いでいる。
そんな中、ふと思い出したように入出君が言ったのがさっきの台詞だ。
「カリンさんとユズ先輩、この間一緒に入ったそうですよ」
「ふーん」「そうですか」
駆堂君は漫画を読みながら。
僕は入出君と一緒にゲームをしながら。
興味のなさが窺えるほど気のない返事をした。
だってこの先の展開なんとなく察するじゃないですか。
僕は無理ですよ?
「俺も露天風呂入りたいです」
ほら。
駆堂君はページをぺらりと捲り、僕はヘッドホンをつけ直す。
まあ俗に言うスルーってやつですね。
少しの沈黙があった後。
「俺も露天風呂に」
「うっせーよ聞こえてるよ!!」「聞こえてます無視してるんです」
耳元で叫ばれたら流石にイライラしますようるさい。
仕方なくヘッドホンを外し、入出君が行ったベッドの方へ。
「俺たちも行きませんか! 腰痛・肩こりに効きますよ」
「んなもんねーよ」「ありませんよそんなもの」
ベッドをぼふぼふと叩く入出君に、駆堂君が
やめろスプリングいたむだろが。という。
なんだかんだそういうところに気を遣っていますよね、駆堂君って。
「えっ、ないんですか。先日あれだけ走ったのに。
筋肉痛もこないんですか?」
「はぁ? あんなもん走ったうちに入らねーだろ」
そう言った駆堂君に同意の意を示そうと、僕もコクコクと頷いた。
「いいなー。俺なんか必ずきますよ。
2日後くらいに···」
「···お前まじ運動しろ」
呆れたようにそう言う駆堂君。
彼は結局露天風呂に行ってあげるようです。
「レオさんは? 行きませんか露天風呂」
「僕は結構で······って入出君、引っ張るな! ちょっ、こら」
「さあ、行きましょう行きましょう!」
これはまずいですって······。
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作者名:花藺 | 作成日時:2017年11月8日 19時