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「A、ひとりになったら『めっ』ですよ〜？」
めっ、なんて可愛らしい言葉を使う割には目が怖いです。
ぴしんとおでこに打たれるデコピンも痛いです。
『…何故でしょうか？ 別に僕は大丈夫ですよ？』
「それが『だめ』なんです。ぜったい『とびおり』しますよね…？」
訝しんだ目でこちらを見てきます。
若干僕の方が身長が高いので、少し上目遣いのようになります。
しかし、さすがアイドル。眼力が違います。上目遣いも迫力があります。
……こんなこと言ってる場合じゃないことくらい僕にだってわかります。現実逃避してるだけです。
「ということで、Aはちゃんと授業に出るんだぞ…☆」
流星隊の先輩がたに挟まれ、圧力をかけられます。
ニコニコ笑いながら肩に手を置かれますが、なかなかに恐怖です。
『……分かりました』
はあ、なんて溜息をすんでのところで止めます。
出してしまったら瀬名先輩からの追撃がきます。それだけは避けたいところです。
渋々、といった具合で教室へ戻ります。長い廊下が、更に長く感じます。
…もう少しだったのに。そんな呟きはため息とともに呑み込みました。
「あ、Aくん。どこ言ってたの……？」
扉のところに一番近いところにいた真くんが話しかけています。
ちなみに今日はこの時間、自習のようなので話しても平気です。
『屋上に行こうかな、って思ってたんですけど…』
先輩達に止められちゃいました、と言うと照れ笑いをする僕とは逆に、真くんの顔は真っ白です。
顔面蒼白、というのでしょうか。もともと白く陶器のような肌が、今は真っ青です。
「……よかった、止めてくれて…」
吐き出すように出される言葉に、内心首を傾げます。
良かった？何故でしょうか。
僕は、僕が生きている意味が分かりません。
ならば、生きていても死んでいても変わらないと思います。
「…ねえ、今日1日中一緒にいてもいいかな……？」
僕の考えていることを読み取ったのか、真くんがそんな提案をしてきます。
断りたいところですが、どうしましょう。
真くんのお願いを断ったことが瀬名先輩に伝われば、怒られること必至です。
しかし、1日中傍にいても彼の機嫌を損ねてしまいそうです。
どうするのが正解なんでしょうか。
…まあ、どちらにせよ文句は言われそうなので真くんの意見を汲んでおくことにしました。
ああ、今日も死ねなさそうです。
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無名(プロフ) - 何年も前の作品みたいなのでお返事は返って来ないんだろうし伝わることもないのかもしれないとは思いつつも最高の話すぎてコメントを残したい。思わず涙出るほど感動しました。いいテンポで進んで読みやすかったです。最高の作品をありがとうございます。 (2023年1月3日 8時) (
レス) @page47 id: 04d38e0bdf (このIDを非表示/違反報告)
咲耶(プロフ) - この話凄く好きです。感動しました！ (2018年10月16日 5時) (レス) id: e18275a362 (このIDを非表示/違反報告)
早姫(プロフ) - 感動しました〜...！こう...仲間の大切さとか､友情ってこんな感じなんですかね？もしも､男主君が転生したら今度は幸せになって欲しいです〜！感動し過ぎて､涙が止まらず親に驚かれました...(￣▽￣;) (2018年5月24日 17時) (レス) id: 37587c2084 (このIDを非表示/違反報告)
果凛(プロフ) - かきぴーさん» 返信が遅くなり、申し訳ありません汗 そこまで言っていただけるなんて……！ありがとうございます。目を擦ったら腫れるので、ちゃんとハンカチで押さえてくださいね。笑 (2018年3月21日 8時) (レス) id: 38593f3572 (このIDを非表示/違反報告)
かきぴー - さっきから目を開いても前がよく見えないと思ったら瞼が腫れてるだけでした。めっちゃ号泣しました！！！隊長イケメン！！好き！！好きです！！！最後は家族の元に旅立ってしまった男主でしたが、仲間の大切さがよくわかる話でした！！ (2017年12月15日 22時) (レス) id: 41dff5bdb3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：果凛 | 作成日時：2017年8月30日 17時
