私は彼を愛してた (ページ6)

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サーカステントが三つページ6

シャーロットsaid

次に私が向かったのはマイクの元…

[やぁ、シャーロット!
今日も美しいね]

急に聞こえた声にビクッと体を揺らした
そして声の主が居るであろう方向を向いた

『うぉっ……ビックリした

セルジオか…』

そこには最近ナタリーとサーカスに入団した赤髪のセルジオがニコニコしながら立っていた

ｾﾙｼﾞｵ
[驚かせているつもりは無いんだがな!
シャーロットは臆病ってことだな]

ニシシっと笑うセルジオに思わず眉にシワができる

臆病だぁ???

『口には気を付けてよ、新入り』

私が怒っても一ミリも顔色を変えない彼に少し呆れながら周りを見渡した

ここにはマイク居ないのかな

ｾﾙｼﾞｵ
[まぁそう怒るな

マイクを探しているんだろう？
アイツなら楽屋に居たぞ]

私が周りを見ていたからか
彼はマイクが居る場所を教えてくれた

『センキュー、セルジオ!』

私はセルジオに手を振ってその場を後にした

少し駆け足でマイクの楽屋へ行く

すると楽屋が近づくにつれ鼻唄が聞こえてきた

この曲は……

前に私が曲芸するとき流してた舞台ミュージック……

だよね

私は部屋と廊下を仕切るカーテンを少し開けた

中では私の愛しい彼が何やら火薬のようなものを赤い布や黄色い布、青いの布で包んでいた

ショーで使うのかな

私はカーテンを大きく開け中に入った

『マイクー！
そんな熱心に何やってるの?』

私が声をかけると青と星の瞳が私を捉えた
それに思わず口角が上がる

ﾏｲｸ
[やっほうシャーロット!
これはね、今度のショーで使ってみようと思ってる硫酸アンモニウムで出来てる爆弾なんだ!]

『硫酸アンモニウム…？』

自慢げに話す彼は唐突に立ち上がって
出来たばかりの爆弾を部屋の片隅に投げた

すると爆弾は破裂音と共に爆発し
爆弾が当たった地面に少しだけ霜が出来た

『凄い……』

ﾏｲｸ
[でしょでしょ!!?
まだ試作品何だけど完成したらもっと広範囲に雪が降ったみたいな跡が出来るんだ!!!]

『凄い…凄いよマイク!!!
流石人気ナンバーワンのマイクだね!!』

ﾏｲｸ
[えへへ、嬉しいな]

少し顔を赤らめた彼につられて顔に熱がいくのが分かる

私は顔を思いっきり両手で叩いた

パチンと乾いた音が聞こえる

『あーー、急に睡魔が…!』

ﾏｲｸ
[もー、しっかりしてよシャーロット]

肘でこずきながらニカッと笑う彼

私はまた微笑んだ