私は彼を愛してた (ページ12)

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サーカステントが九つページ12

シャーロットsaid

『マイクー！
どこに居るのっ!!!』

大声で呼びかけるも耳に入るのは
メルヘンチックな音楽だけ

誰も居ない園内は少し不気味だった

早くマイクを見つけないと…!

私は駆け足で色々な場所へと向かった

売店

メリーゴーランド

ジェットコースター乗り場

何処にも姿が見えないマイク

『後は…、ここだけ』

私はTHRILLVIOL(二階建てテント)へと入っていった

元々ヴィオレッタが使っていたこの場所

彼女が居なくなってからは彼女がモチーフの飾りとニホンのオメンだけが飾られる
少し寂しい場所となっていた

『そろそろ出番だよマイク!!
早く戻ってきてよー！』

沈黙

帰ってくるのは反響した自分の声

まさか…

月の河公園に……

『居ない…?』

どうしようどうしよう…

サーカスの目玉が居ないと……

そうだ、バーナードにっ!!!

急いで皆の場所へ戻ろうと

足を動かした時だった

『…ｯﾂ!!?!
う"ぁ"っ…』

頭を殴られたような痛みが走り
私は地面に倒れた

頭から生暖かい液体が流れているのが分かる

目の前が段々と暗くなっていった

その際に私の前を歩いていったのは

『……?』

チェーンソーを持ったジョーカー

彼は此方を見た後テント方面へと向かった

その届かない背中に手を伸ばし
私は意識を飛ばした