奪還 ページ6
一期side
乱「あ、いち兄!それ僕の刀、抜いてくれたの?ありがとう!」
一期「あぁ…鶴丸殿が抜いてくださったんだよ。お礼を言うなら鶴丸殿に言いなさい」
鶴丸1「おいおい、やめてくれ。そんなキャラじゃないんだ」
鶴丸殿が照れたようにそっぽを向きながら言う
乱が刀を受け取りながらにっこり笑った
乱「ふふ、ありがとう鶴丸さん!」
鶴丸1「…どうも」
大和守「…それで、こいつ死んだの?」
一期「大和守殿」
大和守殿が倒れている化け物を本体で突きながら言う
脳天と心臓の位置を刺され、右腕を切り落とされ、血を大量に流していても、この化け物からは微かに息遣いが感じられた
一期「…まだ生きているようですね」
偽加州「アタり前…俺ハ、絶対ニオマエらを許さ」
ザンッ!!
大和守「…清光の姿で、それ以上変なこと言わないでくれる?」
一期「や、大和守殿…?」
大和守殿が化け物の首を落とした
その流れで、化け物の左手に握られていた火の玉を掬った
大和守「清光、返してもらうよ」
偽加州「おノレ…オノレ……ノ…レ……」
化け物は首だけになりながらも私たちを睨みながら、塵となって消えていった
乱「…消えたね」
本丸から悪しき霊力が消えたことが直感で分かった
緊張の糸が切れ、皆は胸を撫で下ろした
長谷部「誰も怪我など負っていないか?」
五虎退「は、はいっ…!だ、誰も…」
鶴丸2「1振り目、お前は平気か?」
鶴丸1「ん、ああ。どこも異常はない」
薬研「いや、乱、鶴丸の旦那、いち兄、大和守の旦那は奴に直接斬りかかっているからな。念の為に大将に見てもらった方がいいぞ」
乱「え?そうかなぁ」
乱と大和守殿は自分自身の身体をまじまじと確認する
鶴丸殿と私も軽く腕を動かすが、確かに異常はないように感じる
しかし…
一期「このような類の妖と接敵した時は、外傷が無くてもどこかに影響を受けているかもしれない。薬研の言うように、主殿に診ていただこう」
長谷部「他にも何か異常がある者は、甘く見ずに主の元へ行くように。燭台切、大倶利伽羅、この場を収めるぞ」
燭台切「そうだね長谷部くん」
大倶利「…ああ」
臨戦態勢を取っていた他の男士は、長谷部殿たちの指示で事の始末をすることになった
そして、先程刃で直接斬りかかった私たちは、加州殿の魂を持って主殿の離へ向かうことになった
大和守「主は無事かな」
一期「離で千音と加州殿を守っているはずです。診ていただくついでに今回の件を報告しましょう」
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作者名:リンリン | 作成日時:2024年3月22日 21時