検索窓
今日:20 hit、昨日:30 hit、合計:1,590 hit

【番外編】生え初むる ページ20

Aがお風呂から上がり離に帰っていると、薬研藤四郎に出会った

『薬研』
薬研「よう、大将」
『何かありました…?』
薬研「ん、いや。千音の歯の生え方とか、健康状態とか、明日にでも見させて欲しくてな。それを言いたかったのが1つだぜ」
『助かります。で、本題は?』
薬研「……その……」

薬研藤四郎は気まずそうに視線を迷わせて言った

薬研「…夜泣きが、だな……」

❁❀✿✾
一期「困ったな…おしめではないし…やはりご飯が…しかし…あーよしよし…」
『一期!』

薬研藤四郎と共に離に帰った審神者を見て、一期一振は笑顔を綻ばせた

一期「主!それに、薬研!」
『本丸からは離れているので今まで気にしていませんでしたが…短刀にはずっと夜泣きが聞こえていたようで…』
薬研「すまないな御二方…いつもはすぐ泣き止むから良かったんだが…今夜はちぃと長くて……その…眠れなくてな…」
『ご迷惑をかけて申し訳ないです』
一期「この子、普段はすぐに寝てくれるんだけどね…お粥が食べたいみたいで…」
薬研「そのようだな。飯食わせろって叫んでるぜ」
『やはりそうだと思って、歌仙を起こしてきました』
一期「えっ」
歌仙「…やぁ」

寝起きであろう歌仙兼定が審神者の後ろに立っていた

歌仙「…10倍粥の仕込みを夕餉の時にしておいたんだ。少し待ってくれれば、粥を作れるけれど…いるかい?」
『すみません歌仙、お願いしてもよろしいですか?』
歌仙「…拝命した」

歌仙兼定は少々不機嫌そうに厨に向かって行った
そして10分後には粥を持って再び離に現れていた

一期「あ…歌仙殿!」
歌仙「…すり潰した10倍粥だよ。今のままだと少し熱いだろうから…冷ましてあげてくれ…」
『ありがとう、歌仙。眠いでしょうに、よくやってくれました』

歌仙兼定から粥を受け取った審神者は深々と頭を下げた
審神者は粥をひと匙掬い、息をかけて冷ましてから、娘に向き合った

『…千音』
千音「あう?」
『あー…』
千音「あー?」

娘の開けた口に、スプーンを近付けて反応を見てみる
唇にスプーンを触れさせてみると、そのスプーンにぱくりと食いついた
全員、特に歌仙兼定と審神者は、娘の様子を見る

千音「だー!!(おいしい!)」
全員『良かった…!』

いつもより長い夜泣きに疲れ果てた大人は、千音が眠った瞬間に気絶したように眠ったという

新緑の 中や吾子の歯 生え初むる

終わり

終わり ログインすれば
この作者の新作が読める(完全無料)


←【番外編】中や吾子の歯



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (9 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
15人がお気に入り
設定タグ:刀剣乱舞 , 一期一振 , とうらぶ   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:リンリン | 作成日時:2024年3月22日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。