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「ヒュッ」


私が全力で剣を振りかぶった


私の思惑通り、松陽は右に避けた


…よし


この勝負、もらった







私は両手で持っていた剣を離した


いつもは涼しい顔をしているはずの松陽の顔が歪んだ


その顔が見たかったぜ


私が全力で剣を振ったおかげで、剣は勢いを保ったまま飛んでいきそうになる


私は、離した右手と踏ん張った右足を軸に体を思いっきり捻らせ、離した剣を左手で掴み


勢いを保ったままの剣にさらに左手で力込める


A「松陽ぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおお!!!!!!!」


松陽の横腹を目掛け、全身全霊をこめて


「バシンッッ!!!」


勝利を覚悟した


その音は、確かに固いものがあたった音だった


「ドンッッ」


鈍く、低い音が、耳鳴りと共に耳に届く


瞬きをした瞬間に


私は、地面に仰向けに倒れていた


A「…………え?」


松陽「惜しかったですね。今のは、ちょっと危なかったです。」


戸惑いを隠しきれず、何も理解出来ぬまま、松陽をみた


私が…今の一瞬で、


驚きとショックを隠せずにいる私に松陽は、口を糸のようにピンと張ってから言った


松陽「あー…お饅頭食べますか?」


またいつものように笑う彼を悔しそうに見てから、こういう


A「……………食べる」


_________
______
__


A「あーあ、勝てると思ったのに」


少しサイズの多い饅頭にかぶりつきながら、未だ敗北を不満を言っていた


松陽「ホントですか?」


不思議そうに私の顔をのぞき込む松陽の言葉の意味は「勝利に自信をもっていた」ことに対しての興味を込めた疑問ではなく、その真偽である。


彼は、本当に他人を読むのがうまい


A「へーへー、ごめんなさいね。最初っから勝てるとは思ってませんよ…でも、お前を焦られる事には自信あったよ」


軽いため息をついて、縁側にねころがる


屋根の端から漏れた空は、驚くほど青くて澄んでいた


A「……私は、元から強かった訳でもないし、最強になれるわけじゃない。でも、少しでもそこに近づけるように努力して、ここまできたの。


この世で才能って愛されない。そういう仕組みになってる。


努力した人が秀才のことを誰よりも理解してくれて、汗を流した分だけ…涙を流した分だけ、その人を輝かせてくれる。


努力って何よりも美しいって、私ここに来て気づいちゃった。」

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ToaRin.人形劇の人形師(プロフ) - キラリ&キララさん» 返信が遅くなってしまい申し訳ございません。話数を間違えてしまったので修正させていただきました。わざわざご指摘頂き、ありがとうございます。 (2018年6月22日 20時) (レス) id: ae3734b391 (このIDを非表示/違反報告)
キラリ&キララ(プロフ) - すみません"途中"まで一緒な気がするでした (2018年6月18日 16時) (レス) id: 8fa86492e9 (このIDを非表示/違反報告)
キラリ&キララ(プロフ) - 102と103が同じな気がするんですが……気のせいですかね?気のせいならばごめんなさい (2018年6月18日 16時) (レス) id: 8fa86492e9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ToaRin | 作成日時:2018年5月15日 19時

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