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神社の階段を降り、俺は先生の元へと帰路についていた


お互いふらふらな状態で、ゆっくりゆっくりと歩いていた


互いの呼吸の音が間近で聞こえる


俺は1つ大きめに息を吸った


桂「……泉。俺、お前に話したいこと沢山あるんだ。


お前に出会ってから、俺は優しくなれた


優しくて、強くて、頼りになる友ができた


先生もできたんだ


楽しかったよ。ココまでの生活…でも、すまない





話したいことが沢山ありすぎて、言葉にできない…」


自然と綻んでしまった顔


泉は驚きながらも同じように笑った




泉「桂さんに…素敵な人ができて


本当に、本当によかったです」


日に照らされ、雫が美しく輝く


1枚の絵画のような光景


彼は俯いた


憐憫の感情を口から吐き出すよう


泉「……私が貴方の元を去る前


私のいた部隊が桂さんのお父様を殺めたと…情報が入ってきました


私が狙いだとも気づくのにも時間を要しませでした


お父様の一件知って、あなたに危険が及ばないように、密かに逃げ続けていました


貴方を助けるつもりでやっていましたが…


貴方に助けられてしまうだなんて…」


一通り息を溶け込ませると、彼は破顔した


その笑顔は寂しげだった


このまま彼が空に溺れてしまいそうだった


彼は消えてなくなりそうだった


桂「泉」


俺は言葉を落とす


それから、ぽんっと泉の頭に手をのせる


桂「兄や…敵…そういうのは、もう止めにしないか?」


泉「…え?」


空が赤く色づく


泉の長い睫毛がチカチカと光った


深い呼吸音は虚無に消えた






桂「___…これからは、友人として」


微笑みかけると、彼も驚きながら微笑み返した


泉「はい、



小太郎」


優しく語りかけた彼は染まり始めの空を背景に、カラスと鳴き声をBGMに


子どものように笑った


はい、じゃないだろとからかうように言うと


敬語は元からなので仕方ありません。と笑い声混じりに返された

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ToaRin.人形劇の人形師(プロフ) - ミリアさん» 返信が遅くなってしまい大変申し訳ございません。ありがとうございます。リクエストとしてお受け取りさせていただきます。作品が一区切り、または完結致しましたら、手をつけようと思っています。 (2018年4月16日 22時) (レス) id: ae3734b391 (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - 凄く気に入った作品で続きが凄く楽しみですもし今後他の作品を作る予定があったら銀時♀逆行か高杉の姉か妹か娘がワールドトリガーかリボーンかアニメKとコラボかトリップか転生した作品が読んで見たいです説明が下手ならすみませんこれからも更新頑張ってくださいね (2018年4月12日 0時) (レス) id: 673ec4ec31 (このIDを非表示/違反報告)
aina♪(プロフ) - いえいえ、全然、うれしいです♪ありがとうございます!(*^o^*)よろしくお願いします<(_ _)> (2018年3月21日 11時) (レス) id: 1890f311d0 (このIDを非表示/違反報告)
ToaRin.人形劇の人形師(プロフ) - aina♪さん» 私なんかでよければ、構いませんよ!ただ、参考になるかは分かりません…出来る限りのことはさせていただきます! (2018年3月20日 23時) (レス) id: ae3734b391 (このIDを非表示/違反報告)
aina♪(プロフ) - もし、良かったら、私の作品も読んでくれませんか?(>_<)初めてで全然自信ないので、アドバイスほしいです! (2018年3月20日 23時) (レス) id: 1890f311d0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ToaRin | 作成日時:2018年3月20日 20時

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