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織語「判断力が鈍っていたのもあった。九條の話だったから…どういう事か聞こうとしたら『そのうち分かる』って」
そのうち分かる?
A「それって今の状況のこと?」
銉葉「そうかもしれない」
…そいつ、どこまで?
いや、それ以前になんで…
A「あの…さ……なんで、その人2人がここに来るって…どうして私がここにいるって……それに…」
2人は戻りたくないの?
その言葉は喉でつっかえた
それを察したように織語は口を開いた
織語「戻りたくないって言ったら嘘になる。あの2人にも会いたい。でも、
やっぱり5人じゃなきゃダメ」
5人じゃなきゃダメ
その言葉。前も言っていた
私が手作りのあのロケットペンダントをプレゼントした時。
自分の分までは作らなかった
皆でお揃いのものを付けるのは未だに抵抗があったから
そこまで親しくしていいのか分からなかったから
それを知ると、4人は私のロケットペンダントを作ってくれた
プレゼントとして、5人でお揃いのものを
その時も言っていた
「5人じゃなきゃダメ。遊びとか、そういうのは仕方ないけどさ。お揃いのものを1人だけ持ってないとか…んーと…なんかさ、ほら………寂しいじゃん?」
鮮明に覚えている
あの時、死ぬほど嬉しかった
銉葉「私たちさ。連れ戻しにここへ来たいと思った。だから、連れ戻すまでは帰らない。」
A「自分の体が危険だったとしても?」
ハッとした
思わず、口を滑らせた
こんな言い方したかったんじゃない
「「そうだよ」」
口を揃えて言った2人は互いの顔を見合わせた
即答だった
迷いなんてなかった
私の為に
織語「なんか、向こうの世界でヤバイってのは分かった。死ななきゃ戻れないっていうのは薄々気づいてたし…」
銉葉「でも、それでも…連れ戻す方法見つかるまで帰らないよ。私達はともかく、九條はどうすれば帰れるか分からないでしょ?」
織語「そうそう。向こうでは死ぬ直前に意識飛んだし。」
平然と
ペラペラといつものように語る2人は焦りなんてものはなかった
ただ、いつも通りに
何ら変わりなく
その表情に恐怖はなかったし
恐れもなんにもなかった
A「私だけ考えすぎなの?」
織語「そーだよ。天才のくせに馬鹿みたいなんだから」
銉葉「ま、それもいい所だけど。それだけに私達のこと考えてくれてたんでしょ?」
A「…うん」
微笑んで部屋から上機嫌で出ていく2人は
私の光だった
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ToaRin.774の人形(プロフ) - 華飛さん» ありがとうございます!!本当ですね。前作でも同じことをしてしまっていました…気をつけます。教えて下さりありがとうございました (2017年5月14日 0時) (レス) id: ae3734b391 (このIDを非表示/違反報告)
華飛(プロフ) - とても面白いです、それ故にもったいない…!オリジナルフラグが…!消されちゃうので外してくださいねー! (2017年5月13日 15時) (レス) id: 9e2f5dbb6a (このIDを非表示/違反報告)
坂本ムサシ(プロフ) - オリジナルフラグ外れてないので、外して下さいね。 (2017年5月1日 23時) (携帯から) (レス) id: 098600d6aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ToaRin | 作成日時:2017年5月1日 22時