検索窓
今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:22,274 hit

58… ページ12

織語「判断力が鈍っていたのもあった。九條の話だったから…どういう事か聞こうとしたら『そのうち分かる』って」


そのうち分かる?


A「それって今の状況のこと?」


銉葉「そうかもしれない」


…そいつ、どこまで?


いや、それ以前になんで…


A「あの…さ……なんで、その人2人がここに来るって…どうして私がここにいるって……それに…」


2人は戻りたくないの?


その言葉は喉でつっかえた


それを察したように織語は口を開いた


織語「戻りたくないって言ったら嘘になる。あの2人にも会いたい。でも、






やっぱり5人じゃなきゃダメ」


5人じゃなきゃダメ


その言葉。前も言っていた


私が手作りのあのロケットペンダントをプレゼントした時。


自分の分までは作らなかった


皆でお揃いのものを付けるのは未だに抵抗があったから


そこまで親しくしていいのか分からなかったから


それを知ると、4人は私のロケットペンダントを作ってくれた


プレゼントとして、5人でお揃いのものを


その時も言っていた


「5人じゃなきゃダメ。遊びとか、そういうのは仕方ないけどさ。お揃いのものを1人だけ持ってないとか…んーと…なんかさ、ほら………寂しいじゃん?」


鮮明に覚えている


あの時、死ぬほど嬉しかった


銉葉「私たちさ。連れ戻しにここへ来たいと思った。だから、連れ戻すまでは帰らない。」


A「自分の体が危険だったとしても?」


ハッとした


思わず、口を滑らせた


こんな言い方したかったんじゃない


「「そうだよ」」


口を揃えて言った2人は互いの顔を見合わせた


即答だった


迷いなんてなかった


私の為に


織語「なんか、向こうの世界でヤバイってのは分かった。死ななきゃ戻れないっていうのは薄々気づいてたし…」


銉葉「でも、それでも…連れ戻す方法見つかるまで帰らないよ。私達はともかく、九條はどうすれば帰れるか分からないでしょ?」


織語「そうそう。向こうでは死ぬ直前に意識飛んだし。」


平然と


ペラペラといつものように語る2人は焦りなんてものはなかった


ただ、いつも通りに


何ら変わりなく


その表情に恐怖はなかったし


恐れもなんにもなかった


A「私だけ考えすぎなの?」


織語「そーだよ。天才のくせに馬鹿みたいなんだから」


銉葉「ま、それもいい所だけど。それだけに私達のこと考えてくれてたんでしょ?」


A「…うん」


微笑んで部屋から上機嫌で出ていく2人は


私の光だった

59…→←57…



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 7.8/10 (13 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
13人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ToaRin.774の人形(プロフ) - 華飛さん» ありがとうございます!!本当ですね。前作でも同じことをしてしまっていました…気をつけます。教えて下さりありがとうございました (2017年5月14日 0時) (レス) id: ae3734b391 (このIDを非表示/違反報告)
華飛(プロフ) - とても面白いです、それ故にもったいない…!オリジナルフラグが…!消されちゃうので外してくださいねー! (2017年5月13日 15時) (レス) id: 9e2f5dbb6a (このIDを非表示/違反報告)
坂本ムサシ(プロフ) - オリジナルフラグ外れてないので、外して下さいね。 (2017年5月1日 23時) (携帯から) (レス) id: 098600d6aa (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ToaRin | 作成日時:2017年5月1日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。