第百五十一話「家給人足」 ページ14
ギロロ「…だがもうこんな時間か」
ギロロさんは携帯の画面を見て少し考え込む
このまま東谷さんに電話しなければ良いのに
見つかるのが怖いではなくクルルさんとまだ一緒に居たい という理由からそう思った
そういう思考をごく自然に行った自分に驚くが事実は事実だ 取り繕う意味もない
それに私はクルルさんと共依存の関係を望んだんだ それは当たり前のことなのかもしれない
―お前は一生離しはしない―
ふとクルルさんの言葉が頭に響く
少し嬉しかった クルルさんはきっと私の気持ちを見透かしていたんだろう 感服する
…クルルさんが変わらずずっとそう思ってくれたら良いのに
そしたら
ギロロ「おいA」
思考に入り浸りすぎた私を引き戻す為にか ギロロさんは私に呼びかけた
貴「はっはい…」
ギロロ「とりあえず二人への連絡はまた明日にでもするから今日はとりあえず休め」
ギロロさんはぎこちなく口元を緩めた きっと私を安心させる為にしてくれているんだろう
ギロロ「とりあえず今日は夏美の部屋でも借りて寝れば良いだろう…風呂は…うむまぁ好きにすればいい」
ギロロさんはお風呂の件で恥ずかしそうに俯き こちらを見ない
…この様子をクルルさんが見たらむっつりスケベとかあーだこーだ言うんだろうなぁ
そしてまたバイオレンスが… あぁ想像しただけで恐ろしい
貴「…そうですね明日の朝にお風呂入らせていただきます お部屋お借りしますね二階ですか?」
少し一人で休みたかったのもあるし お風呂は少しクルルさんが怖かったので断る
朝でも少し警戒はするが…まあギロロさんやケロロさんが居るので大丈夫だろう
私自身も ギロロさんに安心してもらう為に出来るだけ自然に微笑む
すると思惑通りといえば聞こえが悪いが ギロロさんは少し安心したらしい
表情を緩め 先程より自然に笑ってくれた
ギロロ「うむ 階段から離れている方だ ゆっくり休め」
貴「有難うございます…おやすみなさい」
ギロロ「あっあぁおやすみ…だ」
少し照れくさそうに言い 手を振る
…本当に良い人だなぁ
手を振りかえし 私は二階へと上がっていく
階段の軋む音が私の中で大きく響く
今私は一人なんだ と改めて実感した ここ数時間何だか一人の時間なんて無かったから新鮮だ
何故だろう少し寂しいと思っている自分が居るのは
…そんな弱い自分は嫌いだ
私は足早に部屋へ向かった
寝ればこんな思いも無くなるかも知れない その一心で
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こも(プロフ) - 好きすぎて何周かしました…がち大好きです…続き待ってます！！ (1月30日 21時) (
レス) @page19 id: c580577939 (このIDを非表示/違反報告)
みまさかや(プロフ) - 四字熟語の意味とか伏線とかめっちゃ気になります！！話構成やキャラがすごく立っていて素晴らしいです！！続き出されるのか分かりかねますが有れば飛び上がって喜ぶ自信があります。執筆活動頑張ってください！ (2021年5月30日 1時) (レス) id: a432ddc5a7 (このIDを非表示/違反報告)
ネコメ - 続きを楽しみにしてます。頑張ってください！ (2021年5月24日 21時) (レス) id: 38063781d3 (このIDを非表示/違反報告)
ルト(プロフ) - 更新されてて泣きました....ありがとうございます。大好きです。応援しています。 (2020年7月25日 18時) (レス) id: 1af78e2485 (このIDを非表示/違反報告)
メフィ - 気になる.....気になっちゃうよーーーーー！！！！！ (2020年7月3日 21時) (レス) id: 2ce8d674b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：提琴 | 作成日時：2015年9月10日 22時
