今日もお前は見ている【呪術廻戦】 (ページ15)

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記憶* ページ15

いたい

にくがさけるようなおとがする

「廻せ、血を、呪いを、もっと速く＿」

いたい

つぎはなぐられた？

「お前を痛めつける私が憎いか？」

嗚呼、憎い。殺したい。消えろ消えろ消えろ

「＿上出来だ。次に会う時はもっと強くなっていると信じているよ」

「＿＿＿A」

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『ｯ....ｵｴｯ....』

腹の奥から込み上げる吐気。徐に口を開くも吐き出されるは透明の液体
おまけにガンガンと脳内で鳴り響く音に顔を顰める

「お早う、調子どう？」

開かれたカーテンから顔を覗かせる見知らぬ女性
冷静になると見えてくる光景に鼻腔を掠める消毒液の匂い
此処は何処、などと聞かずとも察す。

『大分、気持ち悪い...です』

「それは君が2日近く寝てたから仕方がないな」

『2日、』

「まだ意識が朦朧としてるんだったら黙って寝るのが1番だね。
暫く私出るけど変なやつは多分入ってこないから安心して」

と言い女の人は何処かに行ってしまった

薄い意識の中、最後の記憶を掘り起こす
確か伏黒と戦って...それからが抜け落ちている。ここで気絶したのだろう

あの時、自分が自分ではなくなる様な誰か別の者に主導権を握られるような
淀んだ感覚に陥ったのを覚えている。

心持ちが悪い

先刻の夢も最悪であった。忘れたいのに脳裏に焼き付いて離れない。
一昨日に見た夢とはまた別の誰かに酷い扱いを受ける少女。
顔は見えなかったが野郎は間違いなく私の名前を呼んでいた＿

「A」

耳元で聞こえる声に肩を揺らし目を見開く。横を向くと現れたのは五条悟

『心臓に悪い。辞めてください』

五条「えー？別にいいじゃん？良いリアクションだったし」

『それに私気分が悪いので。退室願います』

五条「そんなAも驚く情報があるんだけど、、聞かずに追い出してもいいの？」

いちいち気に触る男だ、と思いながらも一応五条の話に耳を傾ける

五条「自分の姓について、知りたいでしょ？」

ついに記憶にない親の面を拝めるようになったのか、と少し身を乗り出す
教育機関や役所には姓名不明のまま、今まで過ごしてきた

『...少しは気になる』

なら焦らさずに教えてあげようと言い口角を上げる五条

五条「君の本名は相馬A。改めてよろしくね、相馬(･･)」

薄ら笑を浮かべる此奴の目は＿＿笑っていないのだろう