60話 あなたの思い※ネタバレ注意 ページ38
「ここはまあ、なんとも不思議な空間でして私も実はよくわかってないんです」
『松陽さんも…？』
「はい。ただひとつ分かっているのは死にきれない人がいる場所、でしょうか」
『え、私やっぱり死んでるんじゃないですか』
「いえいえ。ほら、外を見てみてください。」
松陽さんが指差した方を見ると
『…チャイナちゃん…？』
そこには何かと戦っているチャイナちゃんが写っていた。
その姿は随分と大人びていて本当にチャイナちゃんなのかわからなかった。
「これは現実の様子ですね。２年経ってるみたいです」
『え！！！！そんなに！？』
私もう20歳になってるじゃん！！！
…総悟も、20歳か…。
総悟、会いたいよ。
話したい。触れたい。
「…Aさん、貴方は現実に戻れます。いや、戻らなきゃいけない人です。早く戻りなさい。」
『そんな！松陽さんだって！！』
「私にはもう肉体がありません。」
あの子達によろしくお願いします。松陽さんはそう言って笑うと私を外へ落とそうとした。
私は松陽さんの手をつかんで
『貴方の心臓はまだ残ってる！！！！私が必ずアルタナで再生させるからっ！そしたら！』
ぐっと息を飲んでから
『銀の侍達、弟子達と幸せに暮らしてください！！！貴方だけここに残るなんてそんなことさせない！！！！』
と叫んだ。
松陽さんは驚いた顔をしたあと、ふっと笑って
「楽しみに待ってます。」
と言った。
その言葉を聞いたあと私は松陽さんの手を離して、落ちていった。
あぁ、これで高いところ落ちるのは３回目か。
2度も総悟が助けてくれたよね。
ねぇ総悟。私さ、この6年間頑張ったよ。貴方がいなくても。
だから
目を覚ましたら、思いっきり抱き締めてほしいな。
総悟に好きな人がいて、例え私じゃなくても
私はずっと総悟が好きだよ。
総悟がいたから頑張れた。
だから、
『これからは会えなかった分、一緒に過ごしたいな。』
涙がこぼれた途端、周りの景色にヒビが入る。
だんだんとそれは大きくなっていき
ついには強い光と大きな音を立てて割れた。
61話 やっと※ネタバレ注意→←59話 私の思い ※ネタバレ注意
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 191人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
赤珠（仮） - らーめんさん» だよねー（白目） (2019年3月30日 16時) (
レス) id: bf995e4343 (このIDを非表示/違反報告)
らーめん(プロフ) - 赤珠（仮）さん» 多分その頃には終わってますね...笑 (2019年3月29日 17時) (レス) id: 228e3e71f2 (このIDを非表示/違反報告)
赤珠（仮） - らーめんさん» おーまいがー……うーん…え、ええと、さらば追い付いたら戻って読むね←いつになるんだよおい (2019年3月29日 14時) (レス) id: bf995e4343 (このIDを非表示/違反報告)
らーめん(プロフ) - 赤珠（仮）さん» でもこっからほとんどネタバレ注意になりますね← (2019年3月29日 14時) (レス) id: 228e3e71f2 (このIDを非表示/違反報告)
らーめん(プロフ) - 赤珠（仮）さん» 一応分かるようにしましたけど...うーん笑って感じですかね (2019年3月29日 14時) (レス) id: 228e3e71f2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：らーめん | 作成日時：2019年2月28日 17時
