【沖田総悟】まってる。

に。 ページ2

『ねぇ君はなんでこの桜の木に来たの？』


涙目になりながら地面に寝転がって大事なところを押さえている少年に私は笑いながら聞いた。


「それ今聞くことじゃねぇだろィ…！」


ギロッと睨みながらそういってくる少年は結構怖かった。


『ごめんって。ムカついたから、つい。』


痛みが引いてきたのか少年は立ち上がり



「退かねぇなら俺ァもう行きやす」



と言い、歩きだしてしまった。



『えっ、待ってよもう少しはなそーよ』



「意味わかんねぇ」


自分にはもう話し相手がいない。もう少しで死ぬんだから話し相手になってほしい。
その一心で必死に少年を止めた。



『私、Aっ！！！！貴方は？』



そう叫んだら意地悪そうに少年は微笑んで



「教えねぇ」


と言って今度こそ行ってしまった。



『だー！！！！ムカつくー！！！』



そう叫んで足をバタバタとさせていると


『けほっげほっ…っ！』


と、咳が出てしまった。


あーあー。安静にしてなきゃダメかぁぁ。



あの少年に、また会えたら良いな。


そう思いながら私も桜の木から離れた。

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