月見草。２ (ページ24)

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MooN５０ページ24

家に帰って、目の前に流れてる嵐さんをぼーっと見てた。

いつもならワーキャー言って騒いでるけど今は見るだけでツラい。

テレビの前の潤くんはニコッて天使の笑顔で微笑んでくれて。

だけど、美晴さん…彼女に見せる笑顔と違うんだよ

美晴さんが好きで好きでしょうがないって顔してキスするんだもん。

｢うぅ～｣

自分で思い出して泣くとか自爆！

その時電話が鳴って。

名前確認だけしよって思ったら画面を押しちゃって慌てて出た。

｢…もし｣

雅紀『あああああー！出たAちゃぁん!!』

思わず耳から携帯を離して。

｢あの…相葉ちゃんボリュームを……｣

雅紀『あれ？なんか元気ない？』

う゛

｢そ、そんなわけないでしょ？今、嵐歌ってるの見て元気注入したよ｣

雅紀『……そっかー！あのさAちゃん！』

｢あ、ごめん、今ちょっと…｣

嵐さんと話せるほど余裕ない、

どうしても潤くんがチラついちゃう

雅紀『Aちゃん？ …泣いてる？』

｢な、泣いてな｣

雅紀『松潤となんかあった？』

何もなかったって言ったら嘘になるけど、私が一方的に思ってるだけだから。

雅紀『……なんでAちゃんが我慢する必要があるの？』

それは……

雅紀『なんでAちゃんだけがいつもツラい思いしてんの？』

｢…そんな事ないよ、ツラいだけじゃ｣

雅紀『じゃあ、今ツラいってこと？』

……っ、

雅紀『家どこ？迎えに行ってい？あ、今家？』

｢あ、あの……相葉ちゃん。本当に大丈夫だから、気持ちだけで充分だよ｣

ホントに？って電話を出た時とは違ってちっちゃい声でそう聞いて。

雅紀『じゃあ、会いたいって言ったら会ってくれる！？』

｢え……｣

雅紀『うん、会いたい！だから教えて場所』

｢あ………うん｣

迷った末、住所を教えた。

話を聞いて欲しいってのが半分。

会いたいって言ってくれたからってのが半分。

じゃあ行くねって電話が切れて。

心配してくれてるのが痛いほど伝わってくる。

けどそれで良かったのか、自分でも分からない。

｢…相葉ちゃんに甘えすぎだ、｣