5.呪術というもの ページ6
「お前はなんでココに来た?弱い癖に」
「一言余計。ろくに会話したことないでしょ。五条悟。」
「質問されたら答えるのがコミュニケーションだろうが。ってか、もしかして俺だけフルネーム?仲間外れかよ、泣けるわー」
「名前で呼んで欲しいの?可愛いじゃん」
「…前言撤回。やっぱ泣かす。」
五条悟が体勢を低くして大股で距離を詰める。体格差によってスピードと威力は段違いだ。
五条悟は低姿勢のまま体を捻り、少しの浮力で回し蹴りを入れた。
バシィ!!
「っぶな…!」
「お前の呪力乱れねえのな、縛りか?」
ほとんど感覚で交わした。先ほど自分がいた場所の畳は、大きく凹んでしまった。
ーーしかし、小さい体もそれなりのメリットは付く。
小回りとテンポ感さえ掴んでしまえば、デカい的の隙を付くことができる。
体の柔軟さなら自信がある。かといって骨の仕組みには逆らえない。
術式の開示とは違って、自分の特技を披露し続ければパターン化されて動きを読まれてしまう。
下手な動きはできない。
ドスッ!
「っ…ぐう…!」
だからこそ、まずは……耐える!!相手の動きに乗っかって、1秒でも長く戦い続ける。
なぜなら、今の私の敵は眼前にいる五条悟ではない。夏油傑なのだ。
だからまずは、傑くんと張り合うくらい強いってことを証明する!
バチンッ!!
「いっ…!」
呪力を込めて五条悟の拳を受け流す。それでも腕に痺れが残る。どれだけ強いんだ。
独学でこれなんて…!悔しい。負けたくない。
その強さが才能って言葉で片付けられたら、私の強さはなんだって言うの。
ーーーザコと仲良くする気なんてねーよ。ーーー
五条悟は術式を発動しない。
互角に並べる自信があるんだろう。なら。
「!」
ありがとう。お言葉に甘えて。
「術式、
炎の輪が周辺を囲う。八方に散らばる火が畳を焼き付くし、警報とスプリンクラーが作動する。
「
……ドドドドドドド!!!
「なっ、地震が…!?A!悟!」
(足場が取れねえ。かといって跳べば術式を発動される。倶利伽羅…あるなら暗器か…いや、違う。これは)
一瞬の誤魔化しに過ぎない。
五条悟の術式は、重力を無視したチート技だ。
見抜かれたら弾かれる。それでいい。
私は五条悟の頭を掴んだ。
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tomishiro(プロフ) - また、本作はバトル描写が中心であり、恋愛描写は続編で明確になります。後者をご希望の方はもう少しお時間を頂きます。どうかご確認下さい。(こんなとこで話してますけど) (2022年6月20日 1時) (レス) id: 5a85062d9e (このIDを非表示/違反報告)
karenyoshi0308(プロフ) - 八重はいつか夏油と結ばれるんですか?ってコメント頂いたんですけど、難しいところです。 (2022年6月19日 22時) (レス) id: 5a85062d9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:とみしろ x他1人 | 作成日時:2022年6月3日 10時