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16.ホテル…? ページ17

「潜入先は高級ホテルだ。
2日前に、客側によるスタッフ〇傷事件が起きている。
でもそこまで気を張らなくていい。既に核となる1級呪霊は祓われた。」


傑くんは、携帯に表示される補助監督から得た画像を見せた。呪術用に作られたカメラが、そのおぞましい肉塊を写す。


「私たちの任務は、その報道や現場を目撃した、第三者発生の呪霊(のこり)を祓うこと。
ただ、今日になって増殖したことを見て、念の為私も同行する。
もし2級以上が現れたら困るしね。」


ガタン、という音と共に、自販機から2人分の炭酸飲料が出てくる。
傑くんが1つを差し出して、泡の音が弾ける。


「事件現場とはいえ、ホテル側は被害者だ。客は減らないし、上手く紛れる。」
「…部屋が1つしか取れないから、カップルを偽装しろってこと?」
「そう。私は外で見張りをするよ。何かあったら駆けつける。Aには客として、内側をよろしく。
さっそく準備に取り掛かろう。」








《いや、狙ってるでしょ。》
「そう?」


午後5時。私は任務に出た硝子に電話をかけて、彼女の寮部屋にお邪魔した。

高級ホテルってことは…学生だけの宿泊は受け付けないかもしれないから、大人のフリをしなければ。

クローゼットを開けて、少し大人びた服とメイクを借りる。
潜入調査は事前に高専側が服を貸してもらえるが、自分で選ぶ方が楽しい。

私は硝子に、傑くんについてを話した。ハグされたことは言わない。何をするか分からないから。


《任務に(かこ)けて下心隠したの。何かあってからじゃ遅いよ》
「人タラシなのは分かるけど…
そういうの根本から興味なさそうじゃない?」
《バカ。15の男だぞ。》
「はーい。硝子も気をつけてね。」


準備が終わると電話を切り、寮部屋を出る。

私服姿の傑くんが、隣の玄関前で待っていた。いつも鍛錬場で見る緩い服とは、裏腹の姿。

白シャツの上に羽織られた肌触りの良さそうな紺色のジャケットと、長い足が強調されるスウェットパンツ。光を反射する黒い革靴。左袖から顔を覗く腕時計。

どこで手に入れたんだ、そんな高そうなモノ。


「似合ってるよ。行こうか」
「ああ、うん。…うん?」


あまりにも自然なエスコートに時差で気づく。
自ら車道側を歩くのも、階段を使う際に手を差し出すのも、下心なんて感じない。

この男は悟くんと並ぶ問題児だよね?





「さて、ついたよ。」





呪霊の気配は、26(・・)





「今夜は暇じゃないね」

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tomishiro(プロフ) - また、本作はバトル描写が中心であり、恋愛描写は続編で明確になります。後者をご希望の方はもう少しお時間を頂きます。どうかご確認下さい。(こんなとこで話してますけど) (2022年6月20日 1時) (レス) id: 5a85062d9e (このIDを非表示/違反報告)
karenyoshi0308(プロフ) - 八重はいつか夏油と結ばれるんですか?ってコメント頂いたんですけど、難しいところです。 (2022年6月19日 22時) (レス) id: 5a85062d9e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:とみしろ x他1人 | 作成日時:2022年6月3日 10時

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