~44~ 桜の木 潤side ページ14
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────生きたい─────
そう言ってひとしきり泣いた和の体が
いきなり傾いた。
雅紀が咄嗟に手を伸ばして、
体を打つことはなかったけど
雅「…………ずっ‼かずっ‼」
慌てた雅紀の声に一気に不安になる。
翔「大丈夫、大丈夫だよ、潤。ほら、和の表情みてみな。」
和は雅紀の腕の中で穏やかに微笑んでいた。
すっかり安心しきった顔だった。
それから、病室にみんなで戻って
先生を呼んで、念のため診てもらって、
移植をすると言ってくれた事を伝えた。
先「我々が何を言っても聞き入れてはくれませんでした。やはり、みなさんと二宮さんの間には特別な絆があるのですね。」
そして言った。
先「二宮さんの命、我々が責任を持ってお預かりします。死なせたりしません。きっと、嵐に戻して見せます。」
この人が和の主治医で本当によかった。
そう思えた瞬間だった。
その夜。
病院側の配慮で和の病室に泊めてもらえた。
病室の窓からはいつの日か
和が指して言った桜の木があった。
すっかり葉を落として、冬の冷たい風に
吹かれた幹がゆさゆさと揺れている。
あの桜が咲く頃、和はちゃんと
満開の笑顔を咲かせているはずだ。
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花蓮(プロフ) - ありがとうございます。にのあいさんの応援が確実に私の書く力になってます。これからもよろしくお願いします！！ (2014年9月20日 18時) (
レス) id: 82294c09b3 (このIDを非表示/違反報告)
にのあいlove - 更新、頑張ってください！楽しみにしています！ (2014年9月12日 22時) (レス) id: bd5aa6f72e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花蓮 | 作成日時：2014年9月3日 16時
