ようこそ、華麗なるサァカスへ【文豪ストレイドッグス】

演目12　＿ 白銀の虎 ＿ ページ13

No side




敦に向かって、


いつの間にか別の木箱に移動していた太宰が云う。




太宰「そもそも変なのだよ、敦君」




それをじっと見つめる道化師は、


大玉をどこかにやったのか、


床にその足で立っていた。


おまけに小球もどっかやった。




太宰「経営が傾いたからって養護施設が児童を追放するかい？大昔の農村じゃないんだ」



敦「え？何を云って…」




敦の動きが、


にわかに止まった。




師星「ねェ、こッち来たらどう、カナ？そこ、下手すると死ぬ、ダヨ？」



太宰「うぅん、まだ良いかなぁ」




もう太宰は気にしない。


この道化師は知っている。


今から、何が始まるのかを。


敦に目を向ける。


青白い文字が、彼の体を包む。




師星「おォ、珍しい、ダネ！」




そこには、


虎がいた。




師星「白銀の虎、かァ」




、

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