#054 α×α ページ25
眼鏡男だらけの、医学部医学科。
そこに、一人だけ女がいたことに驚いたのを覚えている。
しかも、俗に言うリケジョ、と呼ばれるような真面目感が無かったのだ。
あまりにも長時間、見つめすぎていた為か
女と視線が合う。
「…隣いいか?」
「いいけど…」
周りは眼鏡男だらけで、正直…
黒尾自身も少し浮き気味だった。
だから、自然と二人は連むようになった。
「黒尾は何で医者になりたいの?」
「あ?…あ〜…なんでだろな。Aは?」
「必要とされる存在になりたいから、かな。」
いつだって、努力して…
誰よりも、優しい心を持っていて…
そんな、君に惹かれるのは時間の問題だった。
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二日目も、午後三時を過ぎていた頃…
沙美田シュリは、たった一人戻ってきた。
「I'll be back…」
ギャル仲間二人は、及川に怯え逃げてしまった。
そう、及川のせいで。
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あれは、二日目の早朝。
まだ、誰も目覚めていない時間帯。
コン、コンとギャルの部屋の扉がノックされる。
「ん?誰〜?」
「うちらノーメイクだっつうの。」
取り巻きの一人が、扉を開けると
そこにいたのは及川徹で…
そして、貼り付けたような笑みのまま
淡々と話を進めた。
「君らさ、この”写真”のこと…バラまかれたくなかったら…オレの彼女に手を出さないでくれない?」
大量の写真をどさっと、部屋の入り口で落とした。
その内の一枚が、シュリの手元にひらりと届いた。
「…なによ…これ。」
「ダメ!シュリみないで!」
取り巻きの二人が写る、写真。
この写真が世に出回れば、二人は
この世から消えてしまうだろう…
シュリは、入り口の方に目を向けたが…
そこにはもう、及川徹の姿はなかった。
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「……うちは、負けない……。
手には、◯◯◯◯◯。
「この薬で、AAを土下座させてやる。」
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全ての練習が終わり、自由な時間をとる人々。
「月島くん、影山くんに上手く言っといてね。」
「わかりました。」
日向は、月島と同室となることに。
影山と月島はαだが、後から聞いたが月島には番がいるため、日向がいても大丈夫だそうだ。
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作者名:色葉怜 | 作者ホームページ:http://uranai
作成日時:2014年12月31日 22時