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#053.α×α 2 ページ24

日向のことを知っているのは…月島のみ。

同じ部屋の影山は知らないという事態に…。





「月島くん、何性?」


「αです。」



そう答えたら、月島は日向の近くにやって来た。



「…影山は近づけられないね。」



「……。」



俯いたままの日向。



月島の意味深な言葉からして、影山はαということになる。




「…影山くんに部屋代わってもらうか、新しい部屋を用意するか。」


「それは大丈夫です…!夜までには治ってますから…!」




日向がそうは言うけれど



「……難しいな。」



悩むA。状況が全く変わらないからだ。




「いっそのこと、影山と番になったら?」


「はぁ!?」


月島の発言に日向は反論する。




「あぁ…そっか。その手があったね。」



あからさまに嫌そうな顔をする日向。



「Aさん、医者になるんでしょう!?何か分からないんですか!?」


「私の専門”脳”だからね。黒尾なら分かるかもしれない。」

「えー…」

「あ、他にも研磨くんや国見くんなら分かるかも。」

「嫌ですよー!」



どうやら、Aは日向の反応をからかっているみたいだ。



「で、月島くん。部屋はどうします?」

「そのままで。」

「はい。なら番だね。」


「何でですか!?」


またもや、日向の反応を見て笑うAだった。




日向の容態は、薬の過剰摂取による貧血。

だから、薬を飲ませてはいけない。




その後、バレーがしたい!と叫ぶ日向を部屋に押し込め、月島とAは練習に戻った。




練習場に戻れば、休憩中の黒尾と遭遇。


気づけば、月島の姿はなくなっていた。



「あれ?どっかいってた?」


「マネージャー業を少し。」



青のユニフォームの黒尾は、Aの赤ジャージを見て思い出す。




「オレが高校の頃、チームカラーが”赤”だったんだよ。」

「そうなの?」

「あぁ。Aのジャージが何か懐かしいよ。」



目を細める黒尾。




「…いいな、そんな青春。」


ボソッと呟くA。




「なんか言ったか?」


「…別に。」





聞かれていないみたいなので…









「”いいな、そんな青春”って聞こえたんだけど?」



「聞こえてんのかよ、バカ。」



意地悪そうに笑う黒尾。




「バカは余計だ。チビA。」

「…平均は超えてるんで。バーカ。」

「はいはい、わかりましたよ。」

「なんかそれ苛つく。」





今思えば、大学に入って初の友達が…



黒尾だった。

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設定タグ:ハイキュー , オメガバース   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:色葉怜 | 作者ホームページ:http://uranai  
作成日時:2014年12月31日 22時

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