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それから、火曜日と金曜日には必ず、織田さんと会えるようになった。
「こーんにちは!」
「いらっしゃい」
「来たか」
しばらくは織田さんと私の間に見えない壁、私をあまり近づけないようにするしぐさがあったが、だんだんとそれは無くなっていき、織田さんも自分からいろいろ話すようになっていった。
「俺のおすすめの店か?カレーはお前には敵わないからな……バーなら一つ、いいとこを知っている」
「バーですか……私まだ未成年なので、成人したら連れていってください!」
「わかった」
今では、カレー以外のことも話すようになり、フリーダム以外でも会うことも増えた。
「うまいな」
「でしょでしょ!ここはぜひ来て欲しかったんですよ〜」
おすすめのカレー屋さんを、2人で食べ歩いたりもした。
織田さんは私に付き合ってくれているだけだけど、でも楽しんでることはわかる。
私は、そんなわかりずらい織田さんを見ているのが好きだった。
どうしようもなく織田さんに惹かれているのだ。
ずっと前、偶然出会ったその日から。
最初は恩を感じていたからかもしれない、私のカレートークを引かずに聞いてくれたからかもしれない。
そうでもいい。
それを含めて私は織田さんのことが好きなのだから。
話すのも好きだし、一緒にいるだけで幸せな気持ちになれる。
たまに見せてくれる笑顔に胸が高鳴ったことも一回や二回じゃない。
うん、私は織田さんが大好きだ。
私は、そうはっきり思った。
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作者名:あき | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/fallHP/
作成日時:2020年1月29日 20時