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気を利かせて顧問がほかの部員は各教室に帰したらしい。
日「どうして…どうして僕のものなのに心が手に入らない?そんな苦悩が毎日のように続いた。僕は…僕は彼女が好きなだけなのに…お前、Aが風邪をひいた時も様子見に行っていただろう?知ってるんだ。そんな弱ってる時に漬け込まれちゃあ困る。女の子って弱ってる時に助けに来てくれるナイトが必要だもんね?でも…その騎士は僕な筈なんだよ!!!!!」
ダンッと後ろにあった黒板を力任せに殴る日向。
日「彼女は僕のものなのに…だからお前が邪魔だったから…彼女に僕だけを見ていてほしいから!!僕はお前を始末しようとしたんだよ!!!」
息を切らして叫んだ日向。沈黙の流れる教室。最初に口を開いたのは
「…それは…」
他でもないAだった。
「それはカラ松君じゃなくて私のせいじゃない!私の心が欲しかったのに私がカラ松君に想いを寄せていて手に入らなかった、そういうことでしょ?ならカラ松君を諦めきれなかった私のせいだよ!欲張って自分も幸せになりたがってた私のせい!カラ松君は…カラ松君は何も悪くない!私は…私はそんな狂った貴方の愛情なんて欲しくない!!!」
カ「っ…!」
今やっと繋がった。これまでに彼女が言っていた意味が。
_『無理だよ、忘れることなんてできないよ…!』
そうか、彼女は…Aは俺のために自分の幸せを捨てようとしていたんだ
_『私たちはどうして幸せになれないんだろうね?』
それはお互いの幸せのために自分の気持ちを殺したから
_『私は…二人で幸せになりたいよ…』
それは気持ちがすれ違い続けたから。互いの幸せを願いすぎたから。
そして_
自分の気持ちに嘘を重ね続けてしまっていたから_
『カラ松君がどうしようもないくらい大好きだよ…!』
カ『ごめんな、好きなんだ。お前のことが。』
最初に言えていればこんなことにはならなかったのかもな。ただただ悔しさと己の不甲斐なさに俺は拳を握りしめるばかりだった。
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作者名:厨二怪我人 | 作成日時:2020年3月10日 13時