義兄から託された想い (ページ14)

今日:1 hit、昨日:3 hit、合計:36,107 hit

第12話新しき時代へページ14

『センゴクさん…元帥の座を降りたらどうするんですか？』

頂上戦争が終わってから海軍は目まぐるしい日々を送っていた

建物の崩壊

怪我人の多さ

インペルダウンから出てきた脱獄囚

かつて見ない程のモノをこの戦争は遺し終わった

「私は引退する」

『それでは私も退職しますよ…』

センゴクさんが引退するなら、私も退職しよう

これは前々から決めていた事

次の元帥が誰になるかは知らないけど、多分大将の誰と言うのは分かる

どのみち、従う気は無いのでいる意味など皆無に等しい

「Aはここにいなさい」

センゴクさんはそういうけど

『センゴクさん、私は兄さんと一緒に旅をしていた子を見つけたいんです』

今の私の願いはロシーと共にいた子供を見つけて彼がどんな風に生きていたのかを知りたい

出来れば、その子供にロシーの想いを伝えてあげたい

それが今の私の願い

「その子が誰だか知っているのか!?」

『知りませんよ、だから探すんです』

「…。」

『ロシーが最期にいた島から私の捜し物を見つける旅をするんです』

「ロシナンテと共にいた子供が海賊になっているとしてもか？」

『センゴクさんは、兄さんと共に行動していた子供を知ってるんですか？』

「…。」

『教えて下さい、私はその子に会う意味があるんです』

名無しの手紙を開けた時、私宛とセンゴクさん宛の二通が入っていた

そしてその手紙以外にもう1枚

私達宛より小さい紙が奥に入っていた

宛先人の名前は書かれていない

手紙には〝お前の人生に幸、多からん事を〟とだけ書かれていた

最初は私にかな？なんて思ったが、ロシーは〝お前〟という言葉は私に使わなかった

ということは、この小さい紙の宛先は彼と共に旅をしていた子供宛

私はその子にこの手紙と想いを届けたい

だから!!

「ロシナンテと共に行動していた子供の名は、トラファルガー・ロー。通り名、死の外科医。そして、ハートの海賊団の船長をしている人物だ」

『…え。』

トラファルガー・ロー

新聞で見た

『彼がロシーと共に行動していた子供なんですか!?』

「多分だがな…。ロシナンテが私に嘘をついてまで欲した実はオペオペの実。それを彼は食べている。」

『兄さんが、センゴクさんに嘘をついてまで取った実を？』

「ロシナンテ曰く一緒にいた子供は珀鉛病を患っていたらしい」