義兄から託された想い (ページ2)

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第1話義兄の死を知ったページ2

義兄であるロシナンテが長期任務をしてから3年の月日が流れた

時折、電伝虫で近状を話したりする事はあった

2人で大抵話すのはセンゴクさんの事だったり、お互いの面白かった話をしたりと他愛もない話

『兄さん、じゃあそろそろ私寝るね。』

「そうか、おやすみ。」

と電伝虫を切り、次に話し合えるその日まで私は(次はどんな話しをしてくれるんだろう)なんて考えながら深く眠りについた

そして、その日はやって来た

『…ぇ？』

いつもなら、センゴクさんは多忙の身なので電伝虫で話す事が多かったのに、その日に限っては私がいるセンゴクさんの家に息を切らせながら帰ってきた

「A、落ち着いて聞いてくれ…ロシナンテが亡くなった…。」

最初はその言葉を聞いた時、なんの冗談だろうぐらいしか思わなかった

けれど、センゴクさんの目には涙の跡があった

(冗談じゃない…)

『嘘でしょ？』

「A…」

『だって！兄さん言ってたよ?!自分と今一緒に旅してる子供がいるからその子と私との3人で旅をしようって!!』

ロシナンテが亡くなる1週間ぐらい前に電伝虫でそんな話をしたのだ…

『…ロシーが、言ってたんだよ？』

嘘だと言ってほしかった

前みたいに、ドジを踏んで怪我して帰ってきて…

『う、うわぁぁぁぁん!!』

涙が一気に溢れて来たのを今でも覚えてる

センゴクさんも静かに涙を流して2人して義兄の死を悲しんだ

『兄さん！兄さん!!』

もういない義兄を呼ぶように何度も、何度も呼んだ

例えそれが届かない場所に逝ってしまったとしても…