第十六章 ページ20
『……わ』
イタリアの空港。
俺はそこで僅かに声を漏らし、ぐるりと辺りを見渡した。
懐かしい風景、どくんと鳴る鼓動。
「そんな嬉しいか？」
葵さんが俺を覗き見て笑うから、俺も満面の笑みでそれに返した。
『とっても！』
『最初はカジノに行こう』と俺が誘うと、「あのなぁ」といいながらも付いてきてくれる。
「お前の里帰りのためにこっち来たわけじゃ無いんだぞ。
部下は先にこっちついてるって言ってたし、父さん探しの仕事も」
『そっちの仕事、優先してもいいよって言ったじゃん』
「……お前ひとりであのカジノに行かせられるか」
むす、とむくれながらそっぽを向く葵さん。
「もうオーナーに靡くことはないよ」って何度も言っているのに、まだこの人はそれを気にする。
俺は、あのオーナーからの告白を振って、葵さんを選んだって言うのにまだ不安に思うことがあるんだろうか。
しょうがないなぁ、と彼の手にするりと自分の手を滑らせると、驚いたようにこっちを向いた。
『行こう？』
「……っ、ったく……」
葵さんは苦笑いして指を絡ませると、ぎゅ、と強めに握った。
彼の手はじんわりと温かくて、安心する。
『……まだ不安なんだ？』
「お前が可愛いから他の輩に取られないか心配してんだ。
あいつじゃなくても。
……イタリア人は直ぐに人をたぶらかす」
『それは葵さんも一緒でしょ。
俺のこと、無理矢理カジノから連れ去った癖に。
それとも、俺が女の子にナンパするとでも？』
「無理矢理って、俺は……」
『何？』
葵さんは何か言いたげに口をもごもごと動かして、珍しく往生際悪そうに暫くためらってから「……いいや」と首を振った。
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空弥(くーや)???@にゃん×2計画(プロフ) - 大手裏剣@変態さん» うえーい、一人で書くのはこの作品だけだけど頑張るよ〜！ (2019年2月11日 2時) (
レス) id: 87c9fca00c (このIDを非表示/違反報告)
大手裏剣@変態(プロフ) - よっしゃ見れる！ (2019年2月10日 22時) (レス) id: c160c5901c (このIDを非表示/違反報告)
空弥(くーや)???@にゃん×2計画(プロフ) - アカツキ@鞠さん» あとホムペ確認したよ遅くなってすまぬ(汗)ありがとね！！！！ (2019年2月10日 12時) (レス) id: 87c9fca00c (このIDを非表示/違反報告)
空弥(くーや)???@にゃん×2計画(プロフ) - アカツキ@鞠さん» いやいや、大丈夫やで思い入れのある作品だから……！！この続編があるかどうかは置いといて、三弾終わらせられるように頑張るよ〜 (2019年2月10日 12時) (レス) id: 87c9fca00c (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ@鞠(プロフ) - ありがとうよ〜空弥ちゃん〜更新待ってるよ〜(漫画の件先走ってしまってごめんよ…… (2019年2月10日 12時) (レス) id: ccc67f90c9 (このIDを非表示/違反報告)
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