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第十三話 ページ18

「にっ、荷物は取り敢えずここに置いといてくれ。

部屋はちゃんと確保する」


半ば、引き攣った声を出した極道の男は、顔を背けながらリビングの隅を指さした。

俺は大人しく荷物をそこに置いてから、部屋のあちらこちらを見渡した。


生活感の殆ど無い部屋だ。

どこも新築のように綺麗で、資料が大量に詰め込まれた本棚や、タンスがなければこの家には人がいないと思われても仕方ない。


男は、といえば、さっきまで着ていた着物を無造作に脱ぎ捨て、ラフな黒シャツに腕を通している。

日本人は、ずっとあの堅苦しい装束を身に纏っているものだと思っていたから、それには少し安心する。

白くて無駄のないしなやかな筋肉は獣を狩る豹のように美しく、それにどきりとしてしまった自分がいた。


『鍛えて、るんですね』


喋る話題もなくて、ぽそりと小さな声でそう言うと、男は驚いたようにこちらを向いた。

そして一つ、咳払いしていつもの表情に戻る。


「まぁ……、実戦で使える程度にはな。

常日頃から鍛えて無いと、もしもの時に対応できないから」

『もしもの時とかあるんですか?』

「嗚呼、武力抗争とか裏切ったりする奴が居たりするときとか。

俺の部下でそういう奴はいないけど」


この人もこの人で、あの人たちのこと信用してるんだ。

こうやって、断言できるぐらいに。

そういえば、あのボディーガードさんもきっぱり言いきってた。

そこまで、悪い人じゃ無いんだろうか。

……俺のこと、本当に好きなんだろうか。


『……ねぇ』

「ん」


とん、と男のその肩に触れる。

ゆっくり、身体を男に凭れさせる。

男が目を見開いた。


『葵さん。

……触っても、いいかな。

俺』


*
色は匂えど【男主】


アンケ結果の妖怪のやつ作りました!

こちらもよろしくお願いします!

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ぱあだよ - ア"ぁ"ずぎいいいいい!!!!!! (2020年8月12日 22時) (レス) id: c34795aa39 (このIDを非表示/違反報告)
空弥@ロザリオ(プロフ) - BLACKMOONさん» 返信遅くなりました、ありがとうございます!いえいえ、妄想を詰め込んだだけですよ〜w (2018年12月8日 10時) (レス) id: 87c9fca00c (このIDを非表示/違反報告)
BLACKMOON - 物凄く面白かったです。私も最近文をあげ始めたのですが、まだまだだな〜と思いました! (2018年12月4日 20時) (レス) id: 1bda2ccaaa (このIDを非表示/違反報告)
空弥(プロフ) - soraくんさん» 返信遅くなりました、ありがとうございます!BL好きじゃない方に面白いと言ってもらえたのはめちゃくちゃ嬉しいです…… (2018年10月9日 0時) (レス) id: 87c9fca00c (このIDを非表示/違反報告)
soraくん(プロフ) - すごく素敵です。私はBLが好きではないんですけどこれは面白いです!!漫画化して欲しい…… (2018年9月24日 19時) (レス) id: 0ca2962a8b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:空弥 x他1人 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2018年9月11日 23時

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