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一章 すみれ (どぶねずみ) ページ3




わたしは凄く悩んでいた。

その日は八月の二十日、夏真っ盛りで猛暑の日なのだ。誰もが片手を団扇の様にしてパタパタと煽る。周りの人は冷たいアイスクリームやかき氷等の季節感、夏っぽさのあるものばかり。わたしもそのうちのごく普通に暑い夏をエンジョイする女の子だ。「暑い〜!」などと言いつつもその暑さを楽しみ、海へ行き__。

……というのはまーったくの嘘。

片手にコーンのアイスクリームを持ち、何故か30分以上もまじまじと見つめる少女、そんな人物いたら好奇の目で見られるのは当たり前。しかも毎日のようにその奇行を行っているとなると、完全に可笑しな人だ。
いやまぁ自覚あってやっている私なので何を言われようが今更気にしてない。

私の手に持っているアイスクリームは何故か溶けない。普通なら10数秒で溶け始めるのだが、滴の一滴も落ちてこない。
前にある公園にいる子どもはあついーー!!と大人を困らせているようだし、場所の問題ではないようだ。
というかわたし、暑くないぞ??

まぁそのノリで海に来たわけで。足浸かるくらいならいいでしょーとか思って足を入れた瞬間。

ピキっ。

当たりが何故か凍ったんですよね。何故か。
どうやら私はちょっと噂に聞く妖童というものらしく、社に幽閉っぽいことされてます。

幽閉といっても不自由なく暮らせているし、お友達は増えたし私はまーーーーったく後悔していません!!
ほぼ妖人間のわたし、すみれですが神様に感謝しているくらいです!
私は幸せです!ありがとう世界!ありがとう神様!



……と、ここまで書いたとこまで日記を閉じようかな。
今日も一日お疲れ様!ありがとう!明日いい日になりますように!!




「まぁこんな感じでいっか!」
大きな目をキラキラさせて、ただ1ページ以外は真っ白のノートを誰に見せるわけでもないけど、ペラペラと捲ってみせた。
日記を書き留めることを決めたすみれは、新しい玩具を与えられた子どもみたいにはしゃいで周りを困らせた。どうやらはしゃぐと力が出てしまうようで辺り一面が凍った。

あしたもあさってもいいひ!

能天気とも取れる言葉を吐いて眠りについた。
『明日』はいい日になる気がした。

二章 覚知 綾 (蟒蛇。)→←一章 霜月夜宵 (つきみや)



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つきみや(プロフ) - すみません!しばらく更新出来ないです、一応報告します (2018年8月24日 14時) (レス) id: a272fad097 (このIDを非表示/違反報告)
○マカロン少女●(プロフ) - 更新しました! (2018年8月22日 9時) (レス) id: f4775194ad (このIDを非表示/違反報告)
○マカロン少女●(プロフ) - 更新します! (2018年8月22日 6時) (レス) id: f4775194ad (このIDを非表示/違反報告)
つきみや(プロフ) - 更新して頂けないでしょうか…?さすがに、連続で更新するのは気が引けるので… (2018年7月26日 22時) (レス) id: a272fad097 (このIDを非表示/違反報告)
*にゃふ*(プロフ) - これは…更新しても大丈夫でしょうか??? (2018年7月11日 15時) (レス) id: 7a5cc277b1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:藍雲 x他4人 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2018年6月8日 19時

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