６０．不審者【貴方】 ページ10
.
目を覚ますと見覚えのない場所にいた
痛む身体を抑え、起き上がる
……どこ、ここ…
周りには誰もいない
でも自分の身体には適切な治療がされている
近くには林檎やらなんやらが置いてある
………誰か、が…助けてくれた、……のか…？
布団を自分の上から退かし、立ち上がる
襖に近付き耳を立てるが何も聞こえない
ゆっくり襖を開けてみると長い廊下に出た
恐る恐る部屋から出て、行き当たりばったりで移動してみる
何度か行き止まりに当たったが、しばらく歩いていると外に出た
そこは私が辿り着いた神社の境内に似ていた
でもこんなにも綺麗で整ってはいなかった
『……ここ、は…』
縁側から降りようとしゃがんでいると後ろからえ…と声が聞こえた
慌てて振り返ると
「うわあぁぁぁぁぁ！！！！」
と何故か叫ばれた
しかも男に
『ちょ、…うるさっ…え、うるさっ……』
あまりにもでかい叫び声に耳を塞いでいると、わらわらと集まってきた人達
叫んだ人も含めれば総勢七人
…っ、この人達は…
？「…あろえ、ちょっと落ち着いて……彼女が困ってるから…」
？「大丈夫？ごめんね？うちのビビりが…」
しゃがんでいる私と視線を合わせて、話しかけてきた女性だと思ってた人
でも明らかに声が男だ
『……あな、た達は…、？…』
？「俺達？…うーん、……神、…かな？」
…っ、…
私の中で点と点が繋がった感覚があった
？「あー、たらこが説明も無しにそういうこと言うから引いちゃってるじゃん…」
た「え、でもそうじゃん！！神なんだもん！！！！」
？「…とりあえず、こんな所ではなんなので居間に行こう？…えっと、…君、…名前は？」
『………A…です…』
た「おけ！Aね！！じゃあ此処じゃ寒いからおいで！お茶菓子も出すよ！」
そう言って女装男(たらこさん)と言う人に手を引かれ、中に通される
着いた部屋は私が寝ていた部屋よりも綺麗で、畳の匂いが充満していた
あろえ、と呼ばれた人は座布団を私にくれた
？「とりあえず、俺らも自己紹介をしようかな
俺はぐちつぼ。主にこの神社の管理をしている」
？「どーも。げんぴょんです。俺はぐっちの手伝いとかかな？」
た「たらこでーす。俺は何してるかな？…基本的に遊んでる！」
あ「…あろえです。神社を整備してます…」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 450人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
badendingが好きすぎる人(プロフ) - 限界神社のところで夢主がそのまま神隠しのままってのもいいなと思いました。とても素敵な作品だなと思いました。 (1月2日 20時) (
レス) @page48 id: bf718d8470 (このIDを非表示/違反報告)
黒灰白有無％(プロフ) - 実は2、3年前くらいから知っていてまた読み返しました、容などとても印象深くて心にずっと残っている作品です。約三年間忘れることのなかった作品作者様でとてもお気に入りですちょっと怖いですかね、本当に大好きですこれからもずっと応援しています。長文失礼しました (2023年1月24日 11時) (レス) @page48 id: 00e0ebd256 (このIDを非表示/違反報告)
だいふく - 焼きパンとかねごんがチューはやばいwwwそして美香ちゃんはやめてあげなさい､､､とっっっってもおもしろかったです！これからの活動頑張ってください！ (2022年12月14日 16時) (レス) @page48 id: 8b39de642b (このIDを非表示/違反報告)
ぽむ(プロフ) - 一気読みしました！笑える場面もあればすごく感動する場面もあってすごく楽しめました！！！ (2022年8月7日 0時) (レス) @page48 id: fe8a74df49 (このIDを非表示/違反報告)
天音 - コメント失礼します。すごくわかりやすくて、神様たちの説明までしてくれて、ほんと読みやすくて、めっちゃ感動しました…素敵な作品を書いてくださりありがとうございます。 (2022年7月12日 0時) (レス) @page48 id: b760fa3631 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
