21. ページ21
.
チャ「ゔぐっ…、ゔえぇ〜ん！！A〜〜っ！！」
『Ah〜………、ヴァギー…？』
ヴァギー「全く…、ほらおいでチャーリー。」
大泣きするチャーリーを引き取るようヴァギーを呼ぶ。
少し呆れながら恋人を回収するヴァギーを見て、俺はさっきのことを思い出した。
『ヴァギー…、』
ヴァギー「なに？」
『……さっきは、怒鳴って悪かった。』
ヴァギー「………いいよ。アンタの気持ちはわかってるから。」
『…Thank You,』
ヴァギーの優しさに胸が温かくなる。
いや、ヴァギーだけじゃない。
このホテルにいる奴等は皆……、俺の第二の家族だ。
紹介してくれたアラスターにも感謝してる。
……だから、コイツ等は俺が守らなきゃならねぇ。
『──ケジメをつける。』
ハスク「ケジメだと？何するつもりだ？」
『安心しろ。ホテルの評判を下げるようなことはしねぇ。
いい加減このトラウマともおさらばしてぇしな。』
俺はソファから立ち上がりホテルの玄関に足を向けた。
シャッツィが着いてこようとしたが、フェーヤのこともあるから『待て。』と指示しておく。
ドアに手を掛けようとしたところで、目の前にアラスターが現れた。
アラ「お１人で行くつもりですか？」
『あぁ。』
アラ「ダメです。ワタシも同行しましょう。」
『お前は余計にダメだ。
ケニーの奴……、アルのことも"そういう"目で見てやがった。
だからお前も……、ホテルの奴等も連れて行くわけにはいかねぇ。』
アラ「ワタシを誰だと思ってるんです？
あんな上級悪魔でもない男など、ワタシの敵ではありません♪」
『アルが強いのは十分にわかってる。
……だが頼む。今回は俺１人でケジメをつけてぇんだ。』
アラ「…………、」
『それに俺だって今は上級悪魔だぜ？
ガキの頃と違って考え無しにアイツのとこなんか行かねぇよ！』
アラ「何か策でも？」
『まぁな。』
アラスターはそれでも前から退こうとはしない。
それに俺も軽く息をつき、アラスターの額に自分の額をくっつけた。
アラ「！！」
『…大丈夫……、絶対に帰るから。俺を信じて待っててくれ。』
アラ「………必ず…ですからね。」
『あぁ。……俺はお前との約束を破ったこと無いだろ？』
アラ「何度もありますけど〜？」
『アレ？！そうだっけ？！』
アラ「えぇ♪」
やっと普段の笑みを見せたアラスターに俺も微笑む。
『行ってくる。』と赤い髪にキスを落とし、俺はケニーの事務所へと向かった。
。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 235人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ミカン酢(プロフ) - ほわぁぁぁあ遂にｯｯｯｯ…遂にｯｯｯｯ…（泣）1番見たかった展開きてもう感涙ですｯｯｯｯ (3月31日 1時) (
レス) @page46 id: 33398c6647 (このIDを非表示/違反報告)
redapple(プロフ) - リュートが見てみたいです！無理でしたらすみません(＞人＜;) ミヤビさんの🚹🦌毎日楽しみにして読んでます！長文失礼いたしました！ (3月29日 22時) (レス) id: eb8f244850 (このIDを非表示/違反報告)
redapple(プロフ) - 初コメ失礼します！リクエストでもし可能でしたら本編のほうでアダムが殺されて泣き叫ぶリュートに対して嫌味と意地悪な気持ちをこめて心にもないことを言い放つ攻め主をみてみたいです！そしてそんな攻め主に対して悲しみと憎しみと言い返せない悔しさを見せる→ (3月29日 22時) (レス) id: eb8f244850 (このIDを非表示/違反報告)
ミヤビ(プロフ) - うちのこきゃわさん» うちのこきゃわ様、コメントありがとうございます！彼はある意味良い仕事をしていたようで笑、今頃弄ばれてることでしょう (3月23日 0時) (レス) id: 8b80540195 (このIDを非表示/違反報告)
ミヤビ(プロフ) - カモノハシさん» カモノハシ様、コメントありがとうございます！男主が推しであることやケニーに対して感情移入してくださりありがとうございます！カモノハシ様の鋏が汚れずに済んで良かったです笑 (3月23日 0時) (レス) id: 8b80540195 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ミヤビ
| 作成日時：2024年3月15日 12時
