4. ページ37
.
黒霧「死柄木弔はいつも先生にAを取られていたから、せめて何か自分にとってAの"一番"になれたらと思っていたんですよね？」
荼毘「それが飯ってことか？」
死柄木「……………悪いかよ。」
トガ「弔君カァイイ♡」
死柄木「うるさいっ！」
Mr.「良いじゃないの健気でさ！
俺はアンタのそういう意外な所、嫌いじゃないぜ！」
死柄木「…………、」
Aの中では、常に先生が一番。
何をするのにも先生が優先。
それが何と無く気に喰わなかった。
でも先生がAを拾わなきゃ、今頃Aは死んでたかもわからなかったし、可愛がってくれる命の恩人が一番になるのは至極当たり前。
俺も先生に拾われた身だけど、あそこまで溺愛されることなかった。
それどころか放ったらかしに近かったかもしれない。
だから先生に執着しない、したいと思わない。
1人っ子同然の俺に初めて出来た弟のような存在であるAは、俺にとって眩し過ぎるくらいの光だ。
そんなAの"一番"に……、何でもいいからなってみたかった。
だから腹が立った。
Aの作ったものが、俺より先に他の奴等の胃袋に納まるのが嫌だった。
俺だけの"一番"だったのに…、
俺だけの"特権"だったのに……、
そんな感情に任せてあんなことをしてしまった。
今思えばそりゃあ怒るよな。
死柄木「……どうすればいいわけ？」
荼毘「普通に謝ればいいだろ。」
トガ「そんなんじゃダメですっ！お詫びをしなきゃ！」
荼毘「お詫び？」
トガ「トガに良い考えがあります！黒霧さんも手伝って下さい！」
黒霧「私ですか？」
死柄木「……………、」
破綻JKの良い考え……、不安でしかねぇんだけど。
.
.
──数時間後、
『これは一体…。』
トガ「まぁまぁ座って下さい！」
『えぇ〜…、』
あれから数時間で下準備が整い、トガによる仲直り作戦が決行される。
呼び出されたAは訝しげな顔をしながらも、素直にカウンターテーブルの椅子に腰を下ろした。
黒霧の用意した紅茶とフォークが目の前に並べられるのを見たAは、首を傾げて何が始まるのかと不思議に思ってるようだ。
『……あの、』
黒霧「…さ、死柄木弔。」
死柄木「…………。」
黒霧に促され、手に持った皿をしっかりと握ってカウンター越しにAと向かい合う。
俺を見るや、前みたいに睨んできてちょっと傷付く。
そんな怒りを露わにするAの前に、俺は皿を置いた。
。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 51人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アマンダ - ミヤビさん» ありがとうございます！！！楽しみにしてますっ！ (11月7日 6時) (
レス) id: 15065c9ce2 (このIDを非表示/違反報告)
ミヤビ(プロフ) - アマンダさん» アマンダ樣、リクエスト承りました。こちらではお話がいっぱいで載せられないので続編にて投稿いたします。完成まで少々お待ち下さい。 (11月3日 8時) (レス) id: 8b80540195 (このIDを非表示/違反報告)
アマンダ - 更新ほんとに嬉しいです！先生かっこいい、リクエストいいですか？鬼龍くんがテレビのスーツを見ていて(先生に似合いそうで)かっこいいって言って先生の誤解で嫉妬とか先生が嫉妬する系が…まぁ先生はいつも嫉妬してるんですけど…受け付けてなかったらすいません！ (11月3日 2時) (レス) @page50 id: 15065c9ce2 (このIDを非表示/違反報告)
あ。(プロフ) - 更新ありがとうございます！！タバコ吸ってる先生絶対カッコええ...鬼龍君も超可愛いです (11月2日 22時) (レス) id: 94da43d755 (このIDを非表示/違反報告)
消しゴム頭(イレイザー) - 死ぬほどかわいい…尊い… (10月15日 13時) (レス) @page46 id: 15065c9ce2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ミヤビ
| 作成日時：2023年2月22日 18時
