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口に指を添えられて言葉を遮られる。
また口を開くと謝ってしまいそうだから、少しの間黙っていようと口を噤んだ。
AFO「医者を呼んでくるから、ちょっと待っててね。」
『は…い、』
男性はそう言って椅子から立ち上がり、病室を出て行った。
1人になった空間で、さっき貰った花束を眺める。
オレンジや黄色の明るい色の薔薇とカーネーション、そしてアイビーの葉が綺麗にアレンジメントされていた。
わざわざ僕のために買ってくれたんだと考えたら、なんだか顔の筋肉が綻んでしまう。
僕は案外、チョロいのかもしれない…、
『………恋人…か。』
まさか僕に恋人……しかも男の方ができるなんて思わなかった。
きっと大切に想っていた筈なのに、忘れてしまうなんて申し訳ない。
一緒にどこか出掛けたり、一緒に食事したり…、楽しい思い出さえ今の僕にはわからない。
亡くなった両親や親戚の事、ずっと仲の良い幼馴染みや、楽しい学校生活のことも全部覚えてるのに、あの人のことだけすっぽりと抜けてしまってる。
卒業して、就職して…ってのは覚えてるんだけど、一体いつから付き合うことになったんだろ？
そもそも馴れ初めは？
あの人はどんな仕事をしてる？
年齢は？
誕生日は？
考えれば考えるほど頭が痛い。
思い出そうとすると、脳内に砂嵐が流れたような感覚になって気持ち悪くなる。
AFO「A、大丈夫かい？」
『っ、だ、大丈夫です…、』
いつの間にか病室に戻っていた男性が、頭を抱える僕を見て心配している。
これ以上迷惑掛けるのはよくないと思い平静を装った。
その後担当医から軽い診察を受け、事故のショックによる軽度の記憶障害だと診断された。
幸い自分の名前等は覚えていて命にも別状は無い為、経過観察ということで明日には退院できるらしい。
取り敢えず一安心といったところだ。
AFO「明日迎えに来るからね。」
『ありがとうございます。』
面会時間の終了が迫り、男性は鞄と帽子を手に立ち上がる。
帽子を被った男性は僕の手を握って、「愛してる。」と言いながら頬にキスをして病室を出て行った。
あまりにも自然にされたものだから驚く暇もなく、キスされてほんのり温かさが残る頬に手を当てると、じわじわと恥ずかしさが腹から込み上げてくる。
『〜〜〜っ、』
思わず布団を頭まで被り目を瞑って明日になるのをひたすら待ち続けた。
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アマンダ - ミヤビさん» ありがとうございます！！！楽しみにしてますっ！ (11月7日 6時) (
レス) id: 15065c9ce2 (このIDを非表示/違反報告)
ミヤビ(プロフ) - アマンダさん» アマンダ樣、リクエスト承りました。こちらではお話がいっぱいで載せられないので続編にて投稿いたします。完成まで少々お待ち下さい。 (11月3日 8時) (レス) id: 8b80540195 (このIDを非表示/違反報告)
アマンダ - 更新ほんとに嬉しいです！先生かっこいい、リクエストいいですか？鬼龍くんがテレビのスーツを見ていて(先生に似合いそうで)かっこいいって言って先生の誤解で嫉妬とか先生が嫉妬する系が…まぁ先生はいつも嫉妬してるんですけど…受け付けてなかったらすいません！ (11月3日 2時) (レス) @page50 id: 15065c9ce2 (このIDを非表示/違反報告)
あ。(プロフ) - 更新ありがとうございます！！タバコ吸ってる先生絶対カッコええ...鬼龍君も超可愛いです (11月2日 22時) (レス) id: 94da43d755 (このIDを非表示/違反報告)
消しゴム頭(イレイザー) - 死ぬほどかわいい…尊い… (10月15日 13時) (レス) @page46 id: 15065c9ce2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミヤビ
| 作成日時：2023年2月22日 18時
