・・ ページ23
.
……確かに、グラントリノの言うとおり。
【ワン・フォー・オール】のように意図的に他者へと"個性"を受け継がせられるとは思えない。
祖父母の"個性"が遺伝子として、孫へと引き継がれることも決して珍しくはないのだ。
塚内「……ちょっと待ってくれ。
そうなると、平安時代には"個性"を持った人間が存在していた……と？」
医師「強ち、あり得なくはないかと。
超常社会になる前の遥か昔は、極めて稀だった"個性"を持つ者を《超能力者》……エンターテイナーとしていたようですし。
かの邪馬台国の卑弥呼も、"個性"持ちだったのでは？との持論も上がっています。
それだけでなく、先程も仰った妖怪ももしかしたら《異形型》なのかもしれません。」
グラン「……此奴の"個性"の大きな特徴は、大地を裂き、妙なオーラを纏っておった事。
地面から噴き出す龍に見間違うほどの異様なオーラ………。
考えたくはないが、ある"個性"に該当する。」
マイト「……グラントリノ……その"個性"の名は？」
私が問えば、グラントリノは更に顔を顰めて言うか言うまいか悩むように杖を何度も床についた。
今後の彼の為に、知っておかなければならない。
どんな"個性"だろうと……私は受け入れる！
塚内君も先生も固唾を呑んでグラントリノを見つめる。
暫く考えた後、グラントリノはゆっくりと深呼吸をして我々から鬼龍少年へと視線を移した。
グラン「──その"個性"の名は…………、
.
.
──【地脈】……別名【龍脈】ともいう。」
「「「！！？？」」」
マイト「……ち、…地脈…！？」
【地脈】ってあの【地脈】なのか！？
【地脈】といえば、未だ明確に解明されてないとされるエネルギーのようなものではないのか！？
それが鬼龍少年の本来の"個性"……だとしたら、これは非常にマズイ……。
塚内「……成る程、つまりあの時のオーラは【地脈】による自然エネルギー。
彼はそれを自在に操ることが出来るのか。」
医師「【地脈】は古来から風水で【龍脈】とも呼ばれていますし……、昔の人々がそのオーラを《龍》や《鬼》に例えるのも、その時代では普通だったんでしょうね。」
マイト「ですが、少年がそんな"個性"を持っていたことをAFOが知らない筈がないと思うのですが…。」
グラン「儂もそこが引っ掛かっておった。
奴がこの"個性"を欲しがっていたなら、尚更知らん筈はないとな。」
……まさか──！
。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 650人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
mikitty(プロフ) - コメント失礼します！この小説面白いですね！高評価しておきました！更新楽しみにしています！ (2021年3月27日 18時) (
レス) id: 05ebd46207 (このIDを非表示/違反報告)
ミヤビ(プロフ) - しのぶ様、えど様、ご感想ありがとうございます！精一杯頑張ります！ (2021年3月24日 21時) (レス) id: 1bc8c891e8 (このIDを非表示/違反報告)
えど(プロフ) - すごく面白いです！更新楽しみに待ってます！ (2021年2月25日 14時) (レス) id: 1af688c46c (このIDを非表示/違反報告)
しのぶ - 頑張って下さいね！ (2021年2月10日 22時) (レス) id: 399359edd6 (このIDを非表示/違反報告)
ミヤビ(プロフ) - 皆様ご感想ありがとうございます！まとめてで申し訳ありません。気が付いたらコメントが溜まっておりました……。更新を楽しみに待っていただきありがとうございます！プライベートもあるので、頻度は下がると思いますが何卒よろしくお願いいたします！ (2021年2月2日 8時) (レス) id: 1bc8c891e8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ミヤビ
| 作成日時：2021年1月8日 1時
