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驚愕する我々に、グラントリノは話を続ける。
──時は平安時代。
そこにある陰陽師がいた。
その陰陽師の力は凄まじく、朽ちた筈の木々は青々と…枯れた井戸や池等は瞬く間に清く透き通った水で満たされた。
不思議な力を持つ陰陽師に、帝はこう尋ねた。
《何処でその力を身に付けた。》
その質問に対し、陰陽師はこう答えた。
《大地に眠る大いなる力が、私に力を貸してくださいます。
大地が私に"人々を助けよ"、と告げているのでございます。》
《その力はどのようにして手に入る。》
《私が幼き頃より自然と身に付いていたものでございます。
数多の者達が弟子にと志願して来ましたが、誰一人成すことは叶いませんでした。》
……と。
そして帝は陰陽師にある頼みをした。
《御主が力を授かる所が見たい。》
陰陽師はその願いに応え、帝を連れてある洞窟へと向かう。
暗い洞窟の中を歩き続け、やっと辿り着いた場所に帝は大変驚いた。
──大地が大きく、深く裂けていたのだ。
人１人が容易に落下してしまう程の深い亀裂。
陰陽師はその亀裂に手を翳すと、亀裂から淡い色をした薄い帯が現れた。
その帯は……龍のように美しかったという。
身体に帯を纏った陰陽師は、その力で流行り病を治した。
次は、民を脅かす妖怪退治。
その時のあの帯は、前回とは異なり赤黒く……まるで鬼のように恐ろしかったそうだ。
その力で……人々を困らせる妖怪を鬼神の如く蹴散らした。
あまりに美しく…恐ろしい力。
その力を悪用せず、人々の為に使う彼の心に帝は大層感銘を受けたという。
帝は陰陽師にある褒美を与えた。
《民の為に、よくぞ働いてくれた。
まさに御主は"鬼神"と"龍神"の加護を受けた神子である。
そんな御主に、褒美として名字を授ける。
"鬼神"と"龍神"……その一文字を頂戴し、
【鬼龍】と名乗るがいい。》
その言葉に、陰陽師は感謝し深く頭を下げた──……。
グラン「……これが、【鬼龍】の名字の根源とされておる。」
マイト「……いや……いやいやいやいや！！それはある一説であって、この少年と関わりがあるとは限らないのでは？！」
グラン「戯け！！儂の話を聞いておらんのか！！
【鬼龍】という名字！あの暴走した"個性"！
どれも古文書にあったものと一致しておるのだ！！
実際に陰陽師が居るにしろ居ないにしろ、その"個性"が遺伝子として引き継がれているのなら、その末裔だと考えるのが妥当だ！！」
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mikitty(プロフ) - コメント失礼します！この小説面白いですね！高評価しておきました！更新楽しみにしています！ (2021年3月27日 18時) (
レス) id: 05ebd46207 (このIDを非表示/違反報告)
ミヤビ(プロフ) - しのぶ様、えど様、ご感想ありがとうございます！精一杯頑張ります！ (2021年3月24日 21時) (レス) id: 1bc8c891e8 (このIDを非表示/違反報告)
えど(プロフ) - すごく面白いです！更新楽しみに待ってます！ (2021年2月25日 14時) (レス) id: 1af688c46c (このIDを非表示/違反報告)
しのぶ - 頑張って下さいね！ (2021年2月10日 22時) (レス) id: 399359edd6 (このIDを非表示/違反報告)
ミヤビ(プロフ) - 皆様ご感想ありがとうございます！まとめてで申し訳ありません。気が付いたらコメントが溜まっておりました……。更新を楽しみに待っていただきありがとうございます！プライベートもあるので、頻度は下がると思いますが何卒よろしくお願いいたします！ (2021年2月2日 8時) (レス) id: 1bc8c891e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミヤビ
| 作成日時：2021年1月8日 1時
