夢を望む ページ18
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さっきまで楽しそうに喋っていた坂田さんが急に静かになったので不思議に思い名前を呼んでみると
坂田さんはすでに夢の世界に誘われているようだった。
坂田さんの柔らかい前髪を撫で、おやすみなさいと小声で呟く。
“ふふっ…A…”
目を閉じたまま幸せそうに私の名前を呼ぶ彼に
思わず胸がじんわりと温かくなる。
坂田さんの幸せそうな寝顔を見てるうちに、次第に私もウトウトしてき始めたので眠気に抗う事なく素直に目を閉じ意識を手放す。
意識が浮上してきた私は現実世界のベッドで目覚める。
坂田さんのベットとは全く違うシングルサイズのベッドは、狭いくせに夢の中より冷たく感じた。
当たり前だが隣を見ても、さっきまで幸せそうに寝ていた坂田さんの姿はそこには無い。
その”当たり前”がやけに悲しくて、寂しくて布団にすっぽりと入って蹲る。
光が入らない布団の中は暗くて夜の闇を連想させた。
私は心細さを感じて、ふと思い返す。
(誰かと添い寝したのなんて何時ぶりだろう…)
私の家は両親が共働きで夜勤もある仕事だから
添い寝は私が幼稚園を卒園する段階ですでに卒業している。
お互いに夜勤になる日にちをずらしているからか、両親揃って家にいない日はさすがにまだ無かったけど私が中学、高校と進学していけばそれも今後なくはない話だろう。
忙しい両親を見て育った私は幼いながら極端に気にしいになり、ワガママはもちろん、両親を困らせそうなことは、とことん我慢して避けて生きてきたのだ。
“添い寝も、ワガママも
(だから嬉しかった…)
(私、いつの間にか
“なんて親不孝者…”
心の中で自分に吐き捨て目を瞑る
今年の11月1日は日曜日、
ダメ元でもう一度眠りにつこうと努力したが、ことごとく失敗し結局私はこの日昼の13時くらいまでは自分のベッドで横になっているのであった。
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悠永@星点灯ありがとうございます。(プロフ) - 結月。さん» 暖かいコメントをありがとうございます。1章出たての頃から見てくださっているとのことですごく嬉しいです😭途中間が空いてしまったりもしましたがきちんと完結させるつもりなのでどうか3章も引き続き見てくださったら幸いです🙇♀️ (2023年2月7日 10時) (レス) @page46 id: 41d5883f51 (このIDを非表示/違反報告)
結月。(プロフ) - コメント失礼致します。2章完結おめでとうございます!!作品ができた当初からいつも更新を楽しみにしておりました。物語の展開もすごく面白くて、大好きな作品です。これからもとても楽しみです。陰ながら応援しております…!! (2023年2月7日 4時) (レス) id: 286dc51d91 (このIDを非表示/違反報告)
悠永@星点灯ありがとうございます。(プロフ) - にやあ確定さん» 当作品初めてのコメントで、作者はとても感激しております!!!更新頻度の事、内容、楽曲の解釈共に褒めていただけてとても嬉しいです…!🥹決して短くない私の小説を読んでくださりありがとうございます。ぜひこれからもお付き合い頂けると幸いです! (2022年12月14日 8時) (レス) id: 41d5883f51 (このIDを非表示/違反報告)
にやあ確定 - コメント失礼いたします◎更新頻度が高い上に物語の内容にとても惹かれました...😽何より作者様の楽曲への解釈がとても素敵です‼✨素敵すぎる悪魔執事を書いてくださり有り難うございます😈✨ (2022年12月12日 22時) (レス) id: 28b1a8c3b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:悠永 | 作成日時:2022年11月24日 11時