サンジ(1) ページ24
side貴方
夜中ふと目覚めて、何となくトイレにでも行こうかと歩いていた時まだ明かりのついてるキッチンを見つける。
そう言えば前ルフィが夜な夜な夜食を食べてるとかでサンジ君が文句言ってたような…？
そんな事を思い出しこっそり中を覗くとそこに居たのはサンジ君本人で、横にノートを広げながらお鍋に向きあっていた。
「(ふふ、サンジ君凄く楽しそう)」
料理をしてる時の彼の顔が凄く好きで、にこにこしながら見つめていると視線をずらした彼と目が合う。
あ、集中切らしちゃったかな…
申し訳なくて引っ込もうとすると「待って」と呼び止められた。
「ごめんねつい魅入っちゃってて…」
「⁉...え、魅入…⁉」
「真剣な時邪魔してごめんなさい」
「いやいやいや邪魔なんて思ってねぇし！…それよりすっげぇ気になるんだけど、さ。その、何に魅入って…」
「？サンジ君だよ…？」
「〜〜...ｯ!!!!」
というかサンジ君しか居ないのに。
他に何かあるの？と首を傾げれば床に手をつき涙を流す彼。
何の涙ですかそれ。
「明日のご飯作ってたの？」
「ん？ああ！晩飯の方な」
「この匂いはシチューだ！」
「正解」
やった、合ってた。
そしてシチューと分かった瞬間、ぐぅ、と鳴るお腹の虫。
想像しちゃったから、ほら、空島行った時食べたやつ。
俯き震えるサンジ君。
隠してるけどバレバレだからね笑ってるの！
そんなに顔赤くして笑う事ないじゃんか！
「是非とも食って欲しいんだけどな…まだ途中すぎる段階だし……」
「いいよそんなの。明日まで我慢出来るもん」
それにご飯は皆で食べた方がもっと美味しくなるもんね？と彼から教えて貰った言葉を言うと「そうだな」と優しく微笑んでくれる。
よしじゃあこの鳴り続けてるお腹には気付かない振りしようともう一度おやすみの挨拶をしキッチンから出て行こうとした私を再び止めるサンジ君。
何ぞ？と振り向けばちょっと待っててと言われ大人しく待っていると、流れるような動きであっという間に一品作り終え____
「…確かに皆で食うのも美味いけど、偶には内緒でこういう事すんのもいいと思わないか？」
フレンチ風のおつまみとワイン、二つのグラスがトン、と机に置かれる。
ルフィには絶対内緒な、と悪戯っ子の笑みを浮かべる彼に、
「____うん！」
元気よく返事し、二人で内緒の時間を過ごした。
＿fin＿
.
続く (更新停止中)
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みかん(プロフ) - うわああさすがかっぱの子さん！！ワンピース小説大好きです...！！是非またワンピースの新作書いてください！待っていますー！ (2019年1月5日 21時) (
レス) id: 3dab1a0015 (このIDを非表示/違反報告)
rilu - あっ…神だ。（確信） (2018年12月31日 14時) (レス) id: d32ce14729 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かっぱの子
| 作成日時：2018年12月30日 15時
