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山田一郎(1) ページ17

side貴方







「ね、一郎。こんなのとかどうかな?」



「ん〜…もう少し子供っぽくてもいいんじゃないか?まだ14だしな」



「そっか。あ、二郎は絶対これ!」



「…逆にもう少し年相応のものあげてやってくれ」





手に持つくまさんのブランケットを見て苦笑いの一郎。


今日は彼の弟二人にあげるクリスマスプレゼントをアドバイスをもらいながら探しに来てます。


訳あって彼等の家に居候させて頂いてる私にとっても二人は弟みたいなもので凄く可愛い。


あ、もちろんアドバイスを貰いながら彼の好みや欲しい物も聞き出そうとしてるよ?


今の所収穫なしだけどさ。


中々決まらないプレゼントに悩みながら一旦お店を出てまた別のお店へと向かう私達。





「悩むなぁ…」



「それはどこかで笑いを取ろうとしてるからだと思うけどな」



「えへへ。だって普通に渡したらつまんないもん」





何かいいのないかなーと思ってた時ふと思い出した、よく二郎をからかう時のネタ。





「プレゼントは私、とか言ったらどうかな⁉」



「…は?」



「名案じゃない⁉いい事思い出したよナイス私の頭!」





どんな顔するだろ。


二郎は言わずもがな、三郎も実はまだまだウブだし。


絶対可愛い反応してくれるとニヤニヤを堪えきれないでいると隣に彼がいない事に気付く。


振り返れば数メートル後ろで止まったままだった。





「一郎?どしたの?」



「…あのさ」



「うん」



「凄い厚かましい事聞くんだけど、俺にもプレゼントって用意してくれてたりするのか?」



「え?う、うんそりゃもちろん」





用意はまだだけど探ってたよとまであまりに直球で言われた為素直に答えてしまう。


おい私の口。




「……」



「一郎?」



「…いい」



「え?」



「…俺がそのプレゼントがいい」



「へ」





だからアイツらには別のもんあげろと真剣な顔で言う一郎。


あれ、冗談だって気付いてない?


それとも冗談を冗談で?ん?





「…駄目か?」



「いやあの駄目っていうか…意味分かってる?」



「当たり前だろ。俺は、」





Aが欲しい




はっきり言い切った彼に自然と熱を持つ頰。


それを見て彼は嬉しそうにしながら隣まで来、さりげなく手を繋いで尋ねてくる。





「返事は?」



「…むー...」





分かってる癖に。


彼の余裕な態度に少し拗ねながらも、こくりと頷いた______





_fin_



.

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みかん(プロフ) - うわああさすがかっぱの子さん!!ワンピース小説大好きです...!!是非またワンピースの新作書いてください!待っていますー! (2019年1月5日 21時) (レス) id: 3dab1a0015 (このIDを非表示/違反報告)
rilu - あっ…神だ。(確信) (2018年12月31日 14時) (レス) id: d32ce14729 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かっぱの子 | 作成日時:2018年12月30日 15時

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