坂田銀時(1) ページ13
side貴方
「銀時、暑い」
「このクソ寒い中ンな言葉出てくるなんてお前体感温度おかしいんじゃね？」
「至って正常だ馬鹿。離れてって言ってるの」
「俺が寒くなるから却下」
はーさむさむ、とお腹に回る腕の力が更に強くなる。
現在地こたつ。
目の前にはみかん。
まったりほのぼのして心地よい空間だった。
このもじゃもじゃの腕の中に収まるまでは。
「(人の気も知らないで…やっぱりドキドキしてるのは私だけなんだ)」
ちょっとだけ悔しい。
表情こそ変えないものの、煩いぐらい心臓が早鐘を打ってる私とは違い銀時は普段通り。
私の頭の上に顎を置きたまにカクカク動かして地味な嫌がらせまでしてくる。
腹立つ。
けど…3割ぐらいは嬉しいからやめて欲しくない。
顎カクカクじゃないよ？
ぎゅってしてくれるのはそりゃ嬉しいもん。
恥ずかしい気持ちの方が勝つけどさ。
「離せこら。溝打ち入れるぞ」
「…何、そんなに嫌なのかよ」
「嫌とかじゃなくて…って何で銀時が拗ねてるの」
「うっせ。嫌じゃないっつったな今。なら離さねぇ」
「は・な・せ‼暑いって言ってるの‼」
「何で。ひょっとしてAチャン俺の事意識してんの？」
「！」
ズバリと言い当てられ不覚にも言葉に詰まる。
どうしようバレた…？
今まで何の為にポーカーフェイス貫いてたんだよ私の馬鹿！
とにかく早く返答しなきゃ本当に終わる。
…………と思うのに。
「…そんな訳ないし」
きっと真っ赤であろう顔。
彼が後ろにいるのが幸い、どうか見えてませんようにと祈り俯くしかテンパる頭じゃ考えられなかった。
そのまま謎の沈黙が二人きりの部屋を包み大変居心地が悪くなる。
もしや寝てる？と会話的にありえないけどこの馬鹿ならやりかねないので恐る恐る振り向こうとすると押さえつけられた後頭部。
勢いよくいったそれは私の額が机に激突する程。
許すまじ。
「ちょっと何する…っ、…どしたのその顔」
「っべ、べべべ別になんもねーし⁉」
「いや何もないって顔じゃ…真っ赤だよ？」
「あれだほら、やー確かに銀さんも暑くなってきたなーって」
「じゃあ離してよ」
「それは無理」
何故だ。
今度は謎の奇声がずっと発せられながら、結局離してもらえる事はなかった_______
＿fin＿
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みかん(プロフ) - うわああさすがかっぱの子さん！！ワンピース小説大好きです...！！是非またワンピースの新作書いてください！待っていますー！ (2019年1月5日 21時) (
レス) id: 3dab1a0015 (このIDを非表示/違反報告)
rilu - あっ…神だ。（確信） (2018年12月31日 14時) (レス) id: d32ce14729 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かっぱの子
| 作成日時：2018年12月30日 15時
