シャンクス(2) ページ12
side貴方
目の前にはぐつぐつ煮えるおでん。
隣には既に出来上がってるシャンクス。
徳利を手に持ち飲もうとしてるようだが口に入ってない程に酔っていらっしゃる。
「A〜...飲んれっかー…？」
「シャンクス程ではないけど飲んでるよ。後腰に手を回さないで欲しいなこの酔っ払い」
「ん…？お前ちょっと太った…？」
「はっ倒すぞ」
かなり上機嫌のご様子。
来る前は不機嫌だったのに、…というか不機嫌だったからこそ今この有様なのかな？
でも酔って溜め込んでる事ゲロるのかと思いきやそういう訳ではない。
言えばいいのに。
変な所で甘えない人だ。
言わない代わりに体でめちゃくちゃ甘えてくるけど。
胸に顔埋めないでいただきたい。
「大将すみませんお勘定お願い出来ますか」
「なんらよ〜もう帰んのかよ〜」
「アンタがそんな酔っ払ってるから。早く帰って寝なさい」
大将にお代を渡して屋台から出ると、外にいたとは言えおでん食べてたし寒さは気にならなかったけどこうして何もないとやっぱり寒く感じる。
肌を掠める風に熱が薄れていく。
すると突然ピタリと立ち止まった彼。
「どしたの？」
「…寒ィ」
「だから早く帰ろうって…」
「…船にか？」
「シャンクスはね」
私は自分の家があるもん。
そう、海賊である彼と一般市民である私。
この街で彼に会って______恋に落ちた。
でも分かってる、一緒にいられない人だって。
だから気持ちは伝えない、彼等がいる間は笑って過ごしてたいから。
「ほら行こう、じっとしてたら余計寒いよ」
「…行かねぇ」
「何で」
「お前の温もりが消えんなら、俺は帰らねぇ」
「…！」
痛い程に強く抱きしめられる体。
その言葉と行動の意味がどういう意味か、鈍くない私には分かる。
『_______一緒に来いよ』
欲しかった言葉を伝えてくれる。
「私戦闘なんて出来ないよ…？」
「ンなもんしなくていい」
「自分の身も守れないかも…」
「俺が守るから必要ねぇ」
「何の役にも立てな「っお前がいればそれでいいんだよ‼」…っ‼」
行きたいと言ってもいいんですか？
役に立てない私でも側にいていいんですか？
震える声で尋ねれば返事の代わりに強くなる腕の力。
私の返事はもちろん_______
「はい____..!!」
大きく頷いた私に、彼は満足気に微笑んだ____
＿fin＿
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みかん(プロフ) - うわああさすがかっぱの子さん！！ワンピース小説大好きです...！！是非またワンピースの新作書いてください！待っていますー！ (2019年1月5日 21時) (
レス) id: 3dab1a0015 (このIDを非表示/違反報告)
rilu - あっ…神だ。（確信） (2018年12月31日 14時) (レス) id: d32ce14729 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かっぱの子
| 作成日時：2018年12月30日 15時
