焦っていたのは・・・ ページ5
「待ってーーっ！！」
ゆらゆら揺れながら、ぷかりと浮いたお魚さんが流れていきます
「お魚〜〜っ！！」
さとし君がお魚さんに向けて真っしぐら
「任せて！さとし君！」
魚は僕の正面！いざ、勝負！！
「えいっ！！」
・・・するり
「・・・何故に？」
お魚さんはしょう君を躱して、ゆらりゆらり
「ごめん・・・さと、さとし君！？」
「しょう君、助けてーーっ！」
魚を追いかけていた筈のさとし君が、じたばたもがきながら魚に続いて流れてくる
バッシャーン！！
「はー、はー、・・・大丈夫？さとし君」
しょう君の手の中には、さとし君がすっぽり収まっていました。
よ、良かった！・・・捕まえられた！！
ほっとしたしょう君が、さとし君の顔を覗き込みます
「怪我無い？」
涙目になってるさとし君に、焦ったしょう君がさとし君の全身を見るけれど、膝が少し擦りむいているぐらい
さとし君のおちん・・・///じゃなくて！！///
「怖かったの？」
「・・・ううん、大丈夫・・・ありがと」
「？もう、行こうか？」
「うん・・・」
ぱしゃんぱしゃんと、小さな水飛沫を上げて、もう流されない様に、しっかりと二人手を繋いで、元の場所へ歩きます
振り返ったさとし君の目の先には、もう、届かない距離まで行ってしまったお魚さん
・・・お腹空いた
しょう君にも、お腹いっぱい食べてもらいたかったのに・・・
溢れる涙から顔を上げて、前を見ると
シャキーン！！
「「・・・・・」」
ハサミをチョキチョキさせて、二人の前を横切るカニさん
それを、二人は見続けます
「「・・・・・」」
「・・・しょう君・・・」
「・・・無理です・・・」
村の大人たちが、偶に捕まえて食べさせてくれる、ご馳走を前に、為す術が無い二人
「・・・っ、ふぇ〜〜ん！！」
「さとし君！？どうしたの？やっぱり、どこか痛いの？」
ぽろぽろ涙を流すさとし君
焦る俺に、少し顔を赤らめて、ちょー小声でぽつり
「・・・・・お腹空いたの///」
恥ずかしそうに発せられた言葉
「！！大変だ、・・・早く家を探さなきゃ！！もう少し頑張ってね！さとし君！！」
力強く手を引っ張ってくれるしょう君
「・・・うん！！///」
・・・もう、無くなりそうな、持って出た非常食
自分の分を少なくして、しょう君には普通に食べ物を渡して
気付かれない様に、そっと
・・・う〜、食べ物が見つけられない・・・
・・・一人で頑張らないで、さとし君
二人の旅だよ
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じゅーくろー(プロフ) - ありがとうございます！幸せもらいました。来年もお暇な時に書いていただけたら嬉しいです。良いお年を！ (2019年12月31日 11時) (
レス) id: 26990fcaa5 (このIDを非表示/違反報告)
かおる(プロフ) - じゅーくろーさん» 沢山のコメント有難うございます。なので、1ページだけだけど、追加してみました笑さて、今日中にサンタさんは届けられるのか？頑張れサンタさん！！ (2019年12月25日 10時) (レス) id: 17862cad9e (このIDを非表示/違反報告)
じゅーくろー(プロフ) - こんにちは。初めて読ませていただきました。泣けました。これからシリーズ読ませていただきます。かわいいピュアな小人のやまに癒やされました (2019年12月15日 13時) (レス) id: 26990fcaa5 (このIDを非表示/違反報告)
かおる(プロフ) - masaoさん» 今晩わー。終わっちゃいました。とてつもなく寂しいです。でも和とまー君がきっと、最後まで支えていてくれる。そう信じて。じゃないと、のんびりさんと、うっかりさんコンビだから笑コメ有難うございました。 (2019年10月28日 22時) (レス) id: 17862cad9e (このIDを非表示/違反報告)
masao(プロフ) - かおるさん、こんばんは。私はこの小人さんのお話が大好きで、いつも更新があると楽しく拝読していました。嫉妬メラメラの今の宿主の２人に笑いました。小人の２人とその宿主の２人の素敵なお話、ありがとうございました。 (2019年10月28日 20時) (レス) id: 7a74d9ef4d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かおる | 作成日時：2019年2月3日 0時
